「ネタ元」の発言にも「党の見解と全く違う」
生方氏が「ネタ元」として言及した石井氏は、14年8月のパーティーで
「日本政府はいまだに横田めぐみさんらを返せと騒いでいるが、もうとっくに亡くなっている」
などと発言。当時所属していた民主党の海江田万里代表が「党の見解と全く違う」などと批判した経緯がある。
今回家族会と救う会が出した抗議声明では、
「すべての拉致被害者の救出のために心血を注いできた拉致被害者家族とその支援者また被害者自身の生命に対する重大な侮辱であり冒涜だ」
と発言を非難した。生方氏は11日午前、発言の撤回と謝罪をツイッターに投稿。午後には立憲が福山哲郎幹事長と森裕子拉致問題対策本部長の連名で「緊急声明」を出した。
声明では、20年9月の結党直後に拉致問題対策本部を立ち上げ、家族会や救う会と連携して運動してきたとした上で、
「我々は拉致被害者が生存していると信じています。北朝鮮による拉致問題は、主権と人権の重大なる侵害であり、早期に全ての拉致被害者が帰国できるよう、全力で取り組んで参りました」
と説明。生方氏の発言については
「党としての考え方と全く相容れないものであるのみならず、拉致被害者とご家族及びこれまで拉致問題の解決に携わってこられたすべての方々を深く傷つけるもの」
だとして、生方氏を厳重注意したことを明らかにしている。枝野幸男代表も、記者団に対して「私も大変驚愕し、激怒している」と述べ、発言を陳謝した。
立憲は9月24日に発表した外交・安全保障分野の公約でも、
「北朝鮮の核・ミサイル開発と拉致問題の早期解決に取り組む」
ことをうたっている。