「障害者と結婚して大丈夫なの?」 聞こえてくる「心配の声」に当事者が感じる歯がゆさ

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心配の背景にある「比較」

   僕も事故後、お付き合いしていた女性がいましたが、悩んだことがありました。その人が友達に会った時、僕と付き合っていることを言ったら「大丈夫なの?」と返されたと聞いたこともありました。その話に、僕は当時何でもないような態度を取ったけど、正直なところ心の中では複雑でした。

   結局3年くらいでお別れしてしまったけど、最後まで友達にもご両親にも直接会わせてもらったことはなくて、「僕の障害が理由なのかな...」とも思いました。もちろん、それ以外の点で僕自身に原因があったのかもしれないけど、少しずつ距離を感じてしまっていたんです。

   障害と言っても多様なので、あくまで僕の障害の場合で考えますが、なぜ心配されるかというと「比較」されるからだと思います。健常者には両手両足があって、僕は両足と右腕がない。すると「できない」ことに目が行きがちです。「身の回りの世話をしながら一緒に暮らせるのだろうか」。そう心配して、周囲の友人たちは「大丈夫なの?」と言ってくれているのだと思います。

   見た目で判断しがちなんですね。心配する方が先行してしまうようです。比べるのは仕方がないこと。でも、障害という自分の努力だけではどうにも変えられないことで比べられると、歯がゆくなります。人によっては自信をなくしてしまうこともあるでしょう。

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