「障害者と結婚して大丈夫なの?」 聞こえてくる「心配の声」に当事者が感じる歯がゆさ

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   20歳の時に事故で右腕と両足を失った山田千紘さん(30)は、運営するYouTubeチャンネルの企画で結婚式場を訪れたことで、改めて結婚について考えたという。結婚願望をかねて抱いてきた一方、事故後に交際した異性との関係で「悩んだ」こともあった。障害の当事者が感じた複雑な思いとは何なのか。山田さんが語った。

   【連載】山田千紘の「プラスを数える」~手足3本失った僕が気づいたこと~ (この連載では、身体障害の当事者である山田千紘さんが社会や日常の中で気づいたことなどを、自身の視点から述べています。)

  • 結婚式場を訪れ、タキシードを試着した山田千紘さん
    結婚式場を訪れ、タキシードを試着した山田千紘さん
  • 結婚式場を訪れ、タキシードを試着した山田千紘さん
    結婚式場を訪れ、タキシードを試着した山田千紘さん
  • 結婚式場を訪れ、タキシードを試着した山田千紘さん
  • 結婚式場を訪れ、タキシードを試着した山田千紘さん

友人たちから「大丈夫なの?」と心配される

   YouTubeの編集をしてもらっているタクという友人に「結婚したら結婚式を挙げたいな」と話していたら、タクのお父さんが結婚式場を経営していると聞きました。話をしたら、式場を見せていただけることになりました。

   式場では「ショートパンツのタキシード」をたまたま試作していました。ハワイでの挙式プラン用だそうです。試着させてもらったらサイズが僕にピッタリ。そのまま撮影させてもらい、YouTubeに動画を投稿しました。

   ショートパンツは義足を見せられます。もし自分が結婚して結婚式を挙げるなら、手足がないことをあえて隠すことはしたくなくて、ありのままでいたい。いつも通り義足をつけて堂々と歩きたいです。「これが今の自分だ」と自信を持って見せることで、相手の親御さんも安心してもらえるのではないかな。

   昔から結婚願望はあります。温かい家庭を築いて、家族のために頑張りたいし、自分の両親にも家族と会ってもらいたい。そんな将来を思い描いています。

   知り合いから聞いた話ですが、身体障害がある人と結婚するとなって、周りの友人たちから「障害者と結婚して大丈夫なの?」と心配されたそうです。その友人たちはきっと、結婚相手がどんな人か知らないだろうし、何が「大丈夫」で何が「大丈夫ではない」かも分からない。だけど、漠然と不安がよぎっているのだと思います。結婚を考える相手が障害者だった時、本人よりも「周りが心配する」という話は他にも聞いたことがあります。

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