タクシー危険運転で「殺されかけた」 ドラレコ映像が波紋、日本交通が謝罪「再発防止に努める」

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   「タクシーに殺されかけた」――危険な運転を行うタクシーに遭遇したユーザーが2021年10月4日、ツイッターに投稿したドライブレコーダーの映像に、ネットで大きな注目が集まっている。

   映っていたのは、日本交通グループの会社・日交練馬(東京都練馬区)のタクシー。停止状態から突然、ウィンカーを付けずに走り出し、動画撮影者の車体に向かって転回してきた。運が悪ければ衝突事故になりえたヒヤリハットだ。

   J-CASTニュースの取材に日本交通は6日、動画の内容を認め、「この度は乗務員が起こした危険運転により皆さまに多大なるご迷惑をお掛けしている事お詫び申し上げます」と謝罪した。

「後方からの車両を巻き込みかねない危険な行為」

   危険運転は10月4日17時50分ごろ、東京都文京区にある東京大学農正門前の本郷通りで発生した。取材に対し動画投稿者は、当時の状況をこう振り返る。

「左車線に停車しているのは視認していました。しかし、ウィンカーなしで発進どころか転回を始めることは予想しておらず(転回禁止の道路ですし)、驚き、焦り、恐怖を感じました」

   そしてこの様子を撮影した映像を、「危険予測の例として事故防止の一助となれば」という思いからツイッター上で拡散した。

   投稿者は取材に対し、自身の運転技術や危険予測も未熟であったと振り返りながら、「クルマは便利ですが、容易に命を奪いうる乗り物であるとの意識を持って運転して欲しいと思います」と訴えた。

   この動画は6日17時現在までに、8000件のリツイートを超える大きな反響が寄せられた。

   タクシー運転手の行動について、日本交通は「ご予約のお客様を反対車線上に認知し、転回禁止にも関わらず転回してしまった」と明かす。そのうえで、

「ウィンカーを出さず、なおかつ転回禁止場所にも関わらず転回してしまったことにつきまして後方からの車両を巻き込みかねない危険な行為であり、交通法規に違反する、プロの乗務員としてあるまじきことと認識いたしております」

と重く受け止めた。

運転手は懲戒処分に

   日本交通は、動画投稿者からの問い合わせに対し、メールで謝罪。今後の対応についても説明を行っており、引き続き誠実に対応していくとしている。

   また、今回の危険運転を行った乗務員に対しては、社内規定に基づく懲戒処分を行った上で、事故者に対して行う同乗指導を行うとした。再発防止策としては、下記のことに取り組むという。

「当該事業所の全乗務員に対し、映像を用いた事故防止講習会を開催し、安全教育を行います。
且つ、当該乗務員だけでなく全乗務員が起こしうるものでございますことから全社として重く受け止め、映像を含めこの件をグループ会社含む全事業所に展開し、各事業所管理者より集団点呼の場で映像を用いて問題点を説明、全乗務員に確り認識させたうえで出庫させます」

   そして、改めて謝罪の言葉を重ねた。

「乗務員がこのような危険な行動を起こしてしまったことは大変遺憾であり、関係者の方に多大なるご迷惑をお掛けしてしまったこと、並びにその他大勢の方にご不安な気持ちにさせてしまったこと、深くお詫び申し上げます。
本事案を重く受け止め、全社的に再発防止、並びに更なる安全運行の徹底に努めて参ります」
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