浜松町と羽田空港を結ぶ東京モノレールで、「湾岸夜景列車」という貸切列車が運行される。
2021年10月30日と11月23日の運行だ。ツアーを企画した日本旅行が発表した。
車内を消灯した上で行われるユニークなツアー
東京モノレールは羽田空港へのアクセス路線として有名だが、東京湾岸エリアを通ることから、夜景が楽しめる。見どころとしては東京タワーやレインボーブリッジ、天王洲シーフォートスクエアなどが挙げられる。
今回の「湾岸夜景列車」では車内灯が消灯され、夜景ポイントでは徐行運転を行う。また乗務員による沿線夜景案内も実施され、モノレールでの空中散歩が楽しめる。また座席は1人につき2席分が用意される。
乗車前には、天王洲アイル駅直結の第一ホテル東京シーフォートの高層階で夜景を楽しみながら夕食をとる。
申し込みは日本旅行サイトで9月28日15時から受け付けている。旅行代金は「パノラマ宴会場ご夕食プラン」で大人1万6000円、小人1万5000円である。
神戸の夜景をポートライナーで楽しめるのでは
東京モノレールで行われる夜景ツアーは、他のモノレールや高架線主体の新交通システムでも実施できるように思う。
個人的に夜景ツアーを切望する路線が神戸市内を走る新交通システム、ポートライナーだ。ポートライナーは神戸の中心地である三宮と神戸空港を結ぶ路線とポートアイランドを一周する路線を有する。
神戸市は言わずと知れた夜景で有名な都市だが、六甲山や摩耶山から見るのが一般的だ。しかしポートライナーの先頭車から見る夜景もなかなかのもの。ポートアイランドにある埠頭の夜の表情も興味深い。また沿線には神戸を代表するホテル、神戸ポートピアホテルもある。
そのため、東京モノレールの例にならい、ポートライナーでも夜景ツアーができないか......と夢想するわけだ。2018年に神戸の夜景は「日本新三大夜景都市」から転落し、4位になった。従来にない夜景の楽しみ方を提案することで、少しでも神戸の夜景ブランドの回復を......と願うのは筆者だけだろうか。
(フリーライター 新田浩之)