フリーアナウンサーの徳永有美さん(46)が2021年10月6日からインターネット動画配信サービス「ABEMA」のニュース番組「ABEMAヒルズ」のキャスターに就任することが9月30日に発表された。
同番組は月~金曜日の放送で、徳永アナは、現在水・木曜日を担当しているテレビ朝日の田中萌アナウンサー(30)に代わってこれらの曜日を担当。徳永アナはABEMAを運営するAbemaTVの大株主であるテレビ朝日「報道ステーション」の月~水曜日を担当しており、両番組を兼任することになる。ただ、報ステは10月から金曜日のみを担当することになると発表されたためか、今回の兼任発表については、「ABEMAはていのいい左遷先」と、その人事を不安視する声がインターネットで上がっている。
小川彩佳アナという前例
というのも、報ステからABEMAという流れは、兼任こそなかったものの、現在フリーアナウンサーとして活躍する小川彩佳さん(36)が通った道。小川さんは18年9月まで報ステでキャスターを務めていたものの、同年10月からはAbemaTV(当時)の「AbemaPrime」に移籍した。しかし、わずか5カ月後の19年3月にはテレビ朝日を退社し、フリーランスに。その後、同年6月からは「NEWS23」(TBS系)でメインキャスターを務めている。
つまり、小川アナはAbemaTVに移籍後ほどなくしてテレビ朝日を退社してしまっているのだ。このため、徳永アナに対しては「兼任は、報ステを抜ける布石か?」といった声も上がるなど、今後を不安視する声は多い。
そこで、J-CASTニュース編集部は20年以上女性アナウンサーを見続けてきたライターの松本京也氏に、今回の徳永アナの兼任が意味するところについて見解を聞いた。
「円満に人事が移り変わったと言えるのでは」
まず、松本氏は、徳永アナはテレ朝の社員ではなくフリーアナウンサーであるため、出演番組の配置転換や番組の兼任という「異動」の要素のみで左遷か否かの判断は出来ないと指摘。それを理解した上で今回の起用を見るべきだとした。
「ここ最近のご本人の仕事ぶりを見ると、別段、大きなミスと言ったものは見受けられないので、『Abemaヒルズ』としては単に水曜日と木曜日の出演者を刷新しただけであり、また、徳永さんとしては、『報ステ』に出演する曜日は減るものの、別の新たな出演機会が加わったということになるわけで、円満に人事が移り変わったと言えるのではないでしょうか」
徳永アナをめぐってはネット上で、「テレ朝はどこまでこのお方を ウッチャンてそんなに凄いのか!」といった、徳永アナが「ウッチャンナンチャン」の内村光良さん(57)の妻であるがゆえに優遇されているとする指摘が上がることが多い。これについて松本氏は、
「内村さんは芸能人としてはすでに大御所と言って良い方だと思います。となると、徳永さんを起用しようとする側としては『忖度』をするということはあるかもしれませんが、内村さんの側から猛プッシュをかけたりするといったことはないでしょう」
との考えを示した。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)