自民党総裁戦で河野太郎氏との決選投票を制し、新総裁に就任した岸田文雄氏。2021年9月29日夜、ツイッターで妻・裕子さんが作ってくれたというお好み焼きの写真を投稿し、勝利の喜びに浸った。
しかし、その裏ではちょっとした騒動が起きていた。岸田派の大西宏幸防衛大臣政務官(大阪出身)が、岸田氏の投稿した「お好み焼き」のことを「広島焼き」と呼んだのだ。岸田氏の地元・広島では「広島焼き」の呼称は一般的ではないとされ、ネットで指摘を受けた大西氏は謝罪に追い込まれた。
「流石の広島焼き♬ 美味しそう」
「帰宅すると、妻の裕子がお好み焼きを作ってくれていました。インスタライブで私が、『妻の作ってくれるお好み焼きが大好きです』と言っていたからです。いつも最高に美味しいけど、今日は、一生忘れられない美味しさでした。ありがとう」
自民党新総裁に選出された29日夜、岸田氏は妻が作ったというお好み焼きの写真を投稿した。地元広島で親しまれる、キャベツ、麺の上に生地がかぶさっている「重ね焼き」方式のお好み焼きだ。写真には広島のメーカーが製造するお好み焼きソースの瓶も映っている。
このツイートに対し30日、岸田派に所属する大西氏は次のようなリプライを送った。
「今日はお疲れ様でした そしておめでとうございます 流石の広島焼き♬ 美味しそう」
日本の「お好み焼き」には主に、広島地域でみられる「重ね焼き」方式と、関西地域でみられる「混ぜ焼き」方式がある。2つの方式を区別するため、広島方式のお好み焼きを「広島焼き」と呼ぶケースもある。
しかし、16年にはNHKの番組「サラメシ」が、テロップで広島のお好み焼きを「広島焼き」と紹介したところ、視聴者からの抗議が殺到。番組の再放送時に「お好み焼き」に修正された、という騒動があった。当時、お好み焼きの普及活動をしている広島市内の一般財団法人「お好み焼アカデミー」はJ-CASTニュースの取材に対し「こちらでは、『広島焼き』という言い方はしません。広島のも、『お好み焼き』と言います」と説明していた。