自民・岸田新総裁の誕生、海外メディアどう見た? 韓国は日韓関係の回復「容易ではない」と報道

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   菅義偉首相の後継を決める自民党総裁選が2021年9月29日に投開票され、岸田文雄前政調会長が河野太郎行政改革相との決選投票を制して第27代総裁に選出された。

   次期首相が事実上確定したことへの海外メディアの関心は高く、各社が相次いで速報した。多くの海外メディアは岸田氏を「元外相」の肩書きで報じており、外相時代の業績にも注目している。中国メディアは関係改善を望む識者の声を紹介する一方で、韓国メディアは慰安婦合意を理由に関係改善は困難だとの見方を伝えている。

  • 自民党の新総裁に選ばれた岸田文雄氏。海外メディアも相次いで速報した(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)
    自民党の新総裁に選ばれた岸田文雄氏。海外メディアも相次いで速報した(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)
  • 自民党の新総裁に選ばれた岸田文雄氏。海外メディアも相次いで速報した(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

外交政策は「安倍・菅政権から大きくは変わらない」

   総裁選には河野氏、岸田氏、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行の4人が出馬。1回目の投票では国会議員票382票、党員・党友票382票を争い、岸田氏が256票、河野氏255票、高市氏188票、野田氏63票を獲得。過半数を得票した人がいなかったため、決選投票にもつれ込んだ。決選投票では岸田氏257票、河野氏170票だった。

   開票結果は15時過ぎに発表され、英BBCはその直後に解説を交えて速報した。解説を担当したのはシンガポールが拠点の日本人記者だ。まず、河野氏はツイッターで多くのフォロワーを抱えるなど一般人気が高いが、党内のベテラン政治家の支持を得られずに当選を逃したことを「非常に興味深い」と指摘。候補者のジェンダーバランスが半々だったことは「励みになる」が、女性は2人とも決選投票に進めなかったことにも言及した。

   岸田氏の特徴については、「世襲議員だが、河野氏のようにカリスマ性があるわけではない」。政策面では岸田氏が「新自由主義からの転換」を訴えたことを念頭に、アベノミクスには批判的だとする一方で、外交政策については、「安倍・菅政権から大きくは変わらないだろう」とした。さらに、世論の反対が多いなかで菅政権が東京五輪・パラリンピック開催に踏み切ったことで、「おそらく、最も困難な総選挙を迎えることになるだろう」とも指摘した。

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