大リーグ、ア・リーグのホームラントップを1本差で追うエンゼルスの大谷翔平選手。2021年9月21日(現地時間)のアストロズ戦で45号を放って以降、4試合で13四球と四球攻めに遭い、ホームランを打てていない。
ネット上では大谷選手と勝負を避ける相手チームへの不満が噴出した一方で、四球攻めの原因がエンゼルス側にもあるという指摘が聞かれている。
「また敬遠か」「いい加減大谷と勝負しろよ」
「また敬遠か」
「大谷に打たせて〜」
「いい加減大谷と勝負しろよ」
9月22日〜25日にかけて、4試合で13四球を受けた大谷選手。リーグトップに並ぶ46号ホームランを待ち望んでいたツイッター上の野球ファンからは、不満の声が噴出した。
22日のアストロズ戦では2つの申告敬遠を含む4四球。23日のアストロズ戦では3四球、そして24日のマリナーズ戦では、2度の申告敬遠含む4打席連続四球を受けた。この時点で受けた3試合11四球はメジャータイ記録だった。チームが大勝した25日のマリナーズ戦ではタイムリー三塁打を2本放ったものの、2四球。4試合で13四球を受け、この間、ホームランは1本も出なかった。
試合が行われた本拠地エンゼル・スタジアムでは、大谷が四球を受けるとブーイングが発生。連日の四球攻めで、こうした光景も恒例になりつつある。
対戦相手のアストロズは地区優勝を間近に控え、マリナーズは20年ぶりのプレーオフ進出をかけて戦っている。一方で、エンゼルスはプレーオフ進出がすでに消滅。ファンは大谷選手のタイトル争いに目を向ける中、相手ベンチの「四球攻め」に苛立ちを隠せなかったようだ。
ただ、ネット上では大谷選手を四球攻めにさせている要因が、エンゼルス側にあるという指摘も聞かれている。ジョー・マドン監督の組む打順だ。
強打者トラウト、レンドンはケガで離脱
大谷選手が13四球を受けた4試合では、いずれも大谷選手の後に右打ちのフィル・ゴスリン外野手がスタメンを張った。
ゴスリンはここまで99試合に出場。規定打席未到達ながら、打率は2割6分5厘(以下、26日の試合終了時点)と、大谷選手(2割5分8厘)よりも高い数字を残している。一方で本塁打は7本と少なく、出塁率と長打率を足した打撃指標・OPSは.694。大谷選手が45本塁打、OPS.966(ともにリーグ2位)を記録していることを考えると、その差は大きい。
ちなみに、現在大谷選手とホームラン王争いをしているブラディミール・ゲレロJr.(ブルージェイズ)の後続には、4試合ともホームラン26本、OPS.800のボー・ビシェットが入った。サルバドール・ペレス(ロイヤルズ)の後ろには、ホームラン16本、OPS.752のアンドリュー・ベニンテンディが控えていた。いずれもゴスリンより、打撃成績は優れている。
ツイッター上では、大谷-ゴスリンと並ぶ打順に対し、「後ろを打ってるのがゴスリンだしそりゃ避けられる」「右左意識してゴスリン置くから勝負されないんじゃ...」などの指摘が聞かれた。
また、ホームラン27本、OPS.830の強打者ジャレッド・ウォルシュを大谷選手の後ろに置くべきという声や、6度のシーズン30本塁打超えを記録しているマイク・トラウト、19年にナ・リーグ打点王を獲得したアンソニー・レンドンといった強打者がケガで離脱していることに対し「大谷の後ろの打者がトラウトやレンドンだったらこんな事はないんだろうな」と嘆く声も聞かれた。
4試合で13四球を受けた大谷選手は26日、10勝目をかけてマリナーズ戦に先発登板。7回112球1失点、10奪三振と好投したものの、打線の援護に恵まれず勝ち星を逃した。打者としては2番・投手で出場し、3打数1安打。四球はなく、ホームランも出なかった。なお、大谷選手の後続に入ったゴスリンは4打数無安打1三振だった。
You're killing me, L̶a̶r̶r̶y̶ Dusty#WeBelieve I @Angels pic.twitter.com/3EIwovAAmg
— Bally Sports West (@BallySportWest) September 23, 2021