ボクシングのWBA世界ミドル級スーパー王者・村田諒太(35)=帝拳=が年末に日本でビッグマッチを行う可能性が浮上した。米スポーツ専門メディアESPNが2021年9月22日(日本時間23日)に報じた。
2年ぶりリングでビッグマッチ実現か
ESPNは21年12月28日に神戸でタイトル戦が行われる予定で、対戦相手は元世界ミドル級3団体統一王者で現在IBF同級王座を保持するゲンナジー・ゴロフキン(39)=カザフスタン=になると伝えた。
タイトル戦にあたり両陣営はすでに合意しており、あとは中継を予定する動画配信サービスDAZNの承認待ちの状態にあるという。
新型コロナウイルスの影響もあり村田は19年12月23日に行われたスティーブン・バトラー(カナダ)との初防衛戦を最後にリングから遠ざかっており、年末にゴロフキン戦が実現すれば約2年ぶりのリングとなる。
村田は19年12月に王座の初防衛を果たしてからビッグマッチを熱望しており、一時、世界スーパーミドル級3団体王者サウル・アルバレス(メキシコ)との対戦が浮上した。これは交渉が成立せず実現には至らなかったが、ビッグネームのゴロフキンもかねてから対戦候補に挙がっていた。
ゴロフキン唯一の黒星はアルバレス戦
ゴロフキンは10年8月にWBAミドル級王座を獲得し、その後11度の防衛を重ねた。14年10月にはWBA、WBC王座を統一し、1年後にIBF王座を獲得して世界ミドル級3団体の王座統一に成功した。
43戦のプロキャリアで唯一の敗北は18年9月のアルバレス戦で0-2の僅差判定で敗れた。この採点を巡って世界のボクシング関係者から疑問の声が多く上がり、判定を不服としたゴロフキンはWBCに即時の再戦指令を要望。しかしWBCはこれを却下した。
ゴロフキン戦が実現すれば村田にとってプロキャリアで最強の相手となり、世界ミドル級王者の王座統一戦は日本ボクシング史においても過去最高級のビッグマッチとなる。