厚労省「もう少し確保されており、足りなければ自治体に配送できる」
10月最終週配送のワクチンは、12月末が使用期限のため、3週間前の12月上旬に1回目を済ませれば間に合う計算にはなる。しかし、医療機関によっては、10月最終週に1回目を打たないと間に合わないケースも出て来るかもしれないとした。
これは、国の供給体制に関わることから、大阪市だけのことではなく、全国の各自治体も同じ状況ではないかとしている。
コロナワクチンには他に、モデルナ製とアストラゼネカ製がある。大阪市の場合、ともに集団接種を11月まで行っており、モデルナについては、すでに満員だという。アストラゼネカは、予約が空いているが、12月以降は見通しが立っていない状況だ。
市の保健所では、「ワクチンを受けたいのであれば、なるべく早く接種の予約をしてほしい」と呼びかけている。
厚労省の予防接種室は9月21日、取材に対し、ファイザー製ワクチンの供給について次のように説明した。
「これまで10月4日の週までの供給を発表していますが、これから10月までに2000万回分が輸入される予定です。打ち止めではなく、もう少し確保されており、足りないようであれば、各自治体に配送することができます。高齢者の接種は9割ほどで、ワクチンを打たない人もいるため、12歳以上の人口の100%にはなりませんが、9割近くは供給できる見通しです」
大阪市が医療機関に供給終了を通知したことについては、こんな見方を示した。
「厚労省としては、1か月ぐらい前に供給見通しを示しており、今回までの分は8月後半に示しました。自治体の方で、今後の供給が見通せないためお知らせしたのだと思います。ワクチンが足りないというのは地域の実情もあり、地域間で融通するなどして使い切ってほしいと思っています」
国は、早ければ年内にも3回目の接種を実施したいとしている。そのときに1、2回目の接種ができる可能性については、「こうした接種が混ざるとオペレーションが大変になります。ですから、早めに打っていただきたいと思っています」と話している。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)