他球団の主力がFAで巨人に移籍して、輝きが消えてしまうケースを幾度も見てきた。この選手も今、その分岐点を迎えようとしている。巨人の丸佳浩だ。
2021年9月17日昼現在の成績は、打率.247、本塁打16本、打点39。丸佳浩という打者にしては寂しい数字だ。もがき苦しむこの状態は不調なのか、それとも、限界なのか。
「直球に差し込まれるケースが増えた」
今季は開幕して間もなく新型コロナウイルス感染で戦線離脱。調子が上がらず6月5日にファーム降格した。
6月18日に1軍復帰以降は調子を上げて打率を3割近く上げたが、9月から再びスランプに入る。今月は17日昼現在で月間打率.059、1本塁打15三振。スタメンを外れる機会が増え、代打や守備固めで起用されることも。後半戦の打率で見ても.141と苦しい数字だ。
推定4億5000万円という高額な年俸を考えると、失速しているチーム状況で「戦犯」として指摘されることも少なくない。
スポーツ紙の記者は丸の状態をこう分析する。
「32歳という年齢を考えるとまだまだ衰えを指摘するのは速いでしょう。ただ昨年から直球に差し込まれるケースが増えたなとは感じました。広島時代は直球に滅法強かったので、ミスショットが多いのはフォームの問題なのか、それとも別の問題なのか...。
今年は好不調が激しく、一回スランプに入るとなかなか抜け出せない。広島時代のように少し打てなくても我慢強く使ってもらえる環境ではない。結果を出したいという焦りでボール球を振る悪循環が続いている感じがします」
逆転Vには丸の復調が必須か
丸はチームを変えるほどの影響力を持っている。
広島在籍時は16年からリーグ3連覇に大きく貢献。18年は打率.306、39本塁打、97打点で2年連続セリーグMVPに輝き、最高出塁率(.468)のタイトルを獲得した。
同年オフに広島の宿敵・巨人にFA移籍すると2年連続全試合出場でリーグ連覇に貢献。昨季は打率.284、20本塁打、77打点とチームで唯一の2年連続全試合出場した。
10月30日のヤクルト戦(東京ドーム)でリーグ優勝を決めた際、原辰徳監督は優勝会見で「実は丸は骨折していたんですね。完全に治りきっていない。しかし私に対してはまったく大丈夫だと。現実はかなりつらかったと思いますね」と明かした。
高度な技術だけでなく、強靭な精神力と体の強さを兼ね備えている。今年も中心選手として期待していただけに、原監督にとっても大きな誤算だろう。
チームは徳俵で踏みとどまっている。9月に首位から陥落したが、15日のDeNA戦(東京ドーム)で2点差を追いかける9回に坂本勇人の左前適時打で同点に追いつくと、4番・岡本和真のサヨナラ左犠飛で鮮やかな逆転勝利を飾った。
丸はこの試合に6回代打で登場したが空振り三振に倒れて交代した。坂本、岡本とともに輝いてもらわなければ、逆転優勝は望めない。
#巨人#ヤクルト(#京セラドーム大阪)
— 読売巨人軍(ジャイアンツ) (@TokyoGiants) September 2, 2021
18時試合開始
きのうのヒーロー #丸佳浩 選手
本日もピッチングから練習スタート
丸選手のブルペン熱投の様子は球団公式Youtube
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