競輪選手は宿舎でどう過ごす?
それでは厳格なルールの中、選手はどのような宿舎生活を過ごすのだろうか。
田村選手によれば、宿舎につくとまず自転車の検査などが行われる。その後、ウォーミングアップを行い、ほかの選手と談笑をすることもあるが、それ以外は暇だという。
余暇の過ごし方については、こう話す。
「宿舎には『巣箱』という4人部屋にカーテンで仕切られたプライベート空間があります。そこにこもっているときにゲームを楽しむことがありますね。
プレイするゲームは、今のところGBAだけですね。ソフトは『パワプロクンポケット』、『ロックマンエグゼ』などをやりました。普段は、どちらかというと小説を持ち込むことが多いです」
ただし、もし持ち込みが可能であればPlayStation 2で、「メタルギアソリッド2」や「機動戦士ガンダム戦記」、「信長の野望」や「太閤立志伝」シリーズを楽しみたいとのことだ。
このように、競輪選手は制限の多い宿舎生活を過ごすことになるのだが、田村選手は趣味のために走り続けている。
「車、時計、カメラ、バイク、アウトドア、本、映画鑑賞、ドール。『アイドルマスター』などのゲームも好きです。人よりはアニメも見ていると思います。ほんとにきりがないくらい手当たり次第に手を出しています。多趣味で楽しいですけどお金がかかりますね」
「推し」キャラクターは、「アイドルマスター」の萩原雪歩と「アイドルマスターシャイニーカラーズ」の芹沢あさひ。田村選手は「推しのために競輪選手になった」述べる。多趣味な活動や推しを支えるため、競輪は「オタクが人生に根付いている人間の生きていく術」だと話した。
田村選手は、競輪選手の日常に注目が集まったことについて「こんなにいろんな人が反応してくれたのは珍しい」と驚く。そして、これをきっかけに個性豊かな競輪選手の個性や人生に興味を持ってもらいたいと話す。
「競輪は『たくさんの選手が走っている』という印象を持たれがちですが、個人をピックアップすると僕みたいな個性豊かな選手、異色の経歴を持つ選手もいっぱいいます。
選手個人が見えると応援しがいのある競技だと思うので、ぜひ興味を持ってほしいです。
競輪選手で競輪しか知らずに人生を送っている人もいますが、一般の方と同じような趣味を持って競技に挑む選手もします。いろんな話ができる選手がいると伝えたいです」
(J-CASTニュース編集部 瀧川響子)
ちなみにこれネタで出した訳ではなく通信機器持ち込み禁止の競輪選手宿舎ではれっきとした現役最新ゲーム機なんやで https://t.co/FLgyTJdtKe
— 田村風起たむらかざき (@syndromeP_evo) September 8, 2021