首位阪神が怖いのは巨人よりヤクルトか 「最も爆発力ある」他球団スコアラーも本格警戒

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   今季のセ界を制するのは、阪神か巨人か、それとも――。プロ野球セ・リーグの首位争いが白熱している。

   不気味な存在なのが、昨年の最下位から躍進を遂げたヤクルトだ。

  • ヤクルトがセ・リーグの本命か?(画像はイメージ)
    ヤクルトがセ・リーグの本命か?(画像はイメージ)
  • 山田哲人を抱きかかえる村上宗隆(写真:長田洋平/アフロスポーツ)
    山田哲人を抱きかかえる村上宗隆(写真:長田洋平/アフロスポーツ)
  • ヤクルトがセ・リーグの本命か?(画像はイメージ)
  • 山田哲人を抱きかかえる村上宗隆(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

投手陣「復活」で最下位から躍進

   2021年9月の首位攻防は動きが激しい。

   阪神が巨人に3日からの本拠地・甲子園で2勝1分と勝ち越して首位奪回すると、その後も白星を積み重ねる。一方、巨人はこの3連戦で完全に勢いを失った。

   投打に精彩を欠き、新外国人のハイマネンも起爆剤にならない。中田翔、陽岱鋼が登録抹消され、丸佳浩もスタメンから外れる試合が増えるなど主力が稼働せず、ベンチ内は重苦しい雰囲気が漂う。

   巨人が失速する中、阪神の「対抗馬」として不気味な存在になっているのがヤクルトだ。

   昨年まで2年連続最下位に沈み、シーズン前の下馬評は低かったが、課題の投手陣が奮闘していることで戦い方がガラリと変わった。

   9月17日昼現在でのチーム防御率3.61は昨年の4.61から大きく改善。先発のコマ不足が深刻だったが、高卒2年目の奥川恭伸がブレークし、エース格の働きを見せている。左腕・高橋奎二も6月に1軍昇格すると防御率2.79と安定した投球を続けるなど、若手たちが躍動している。

   昨年まではエースの小川泰弘、ベテランの石川雅規に依存していたが、今年はスアレス、サイスニード、原樹理とコマがそろい、先発枠を巡るハイレベルな競争がチーム全体の底上げにつながっている。

「チーム全体に余力を感じます」

   打線はリーグ屈伸の陣容だ。

   リードオフマンとして覚醒した塩見泰隆、打撃技術健在の青木宣親、前人未到の3度トリプルスリーを達成した山田哲人、不動の4番に成長した村上宗隆、両外国人のオスナ、サンタナと強打者がズラリ。代打にも川端慎吾、内川聖一、坂口智隆と経験豊富なベテランたちが控えている。472得点はリーグトップ(17日昼現在)。常にビッグイニングを作れる打線は相手にとって脅威だ。

   他球団のスコアラーは「セ・リーグで最も爆発力があるのはヤクルト」と分析する。

「セットアッパーで清水昇、今野龍太から守護神・マクガフにつなぐ勝利の方程式が確立している。先発投手が試合を作れば、強力打線で得点を取ってくれるので白星を計算できる。

また、巨人や阪神に比べるとチーム全体に余力を感じます。ここからもう一段ギアを挙げて白星を重ねる可能性は十分にあります」

   巨人と阪神の動向が注目されがちだが、ヤクルトも好位置につけている。最下位からの下克上へ――。その可能性は十分に秘めている。

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