演説会では党員・議員に「反省と検証」提起
河野氏は、意思決定のプロセスを説明することに重点を置いて答弁した。
「公文書の管理がしっかり行われるというのは、外交・安保だけではなく、内政面でも非常に大事なことだと思っている。確かに、今話題になった様々な問題、あるいはコロナ対応、あるいは五輪・パラリンピックの開催方式など、『なぜそういう判断をしたのか』というところを、もう少ししっかりと説明をして、少なくとも決定について背景を理解いただくというのは大事なことだと思う」
再調査については次のように話し、明確に否定した。
「もう、さまざま司法まで上がっているものですから、再調査の必要はないと思うが、関係された方の心の痛みには、やはり政治として向き合わなければいけない、そういう部分は確かにあるだろうと思う」
岸田氏は、「説明」することの重要性を繰り返しながら、再調査については否定的な見解を改めて示した。
「この問題については、行政において調査が行われ、報告書が渡されている。司法においても検察の調査が行われ、裁判が行われている。こうした行政・司法においてさまざまな調査・報告が行われているので、その上で、国民の皆さんの納得感ということで足りないことがあれば、政治の立場から丁寧に『説明を』していきたいと思っている」(岸田氏)
記者会見に先立って行われた所見発表演説会でも、野田氏の独自路線が際立った。野田氏は3人の中で唯一、議員と党員に対して「我が身を振り返る」ことや「反省と検証」を提起。実現できていない議員定数の削減問題を挙げながら、「国民に約束をしていて実現できていない政策を洗い出し、なぜできていないかを考える」ことを求めた。
野田氏は問題提起の意図を、次のように語った。
「与党として、しっかりと国民の期待に応えていたのか。そして今、信頼が低下してしまっているのはなぜなのかということを、議員ひとりひとりがしっかりと向き合う。それをやってから、初めて新しいことに手をつける、改革に着手する意味があるのではないか」
総裁選は9月29日に投開票される。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)