ワクチン2回接種で「2万人に食事券1万円分」 愛知県「若者向け」に大盤振る舞い、施策意図を聞く

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   愛知県が若年層の新型コロナウイルスワクチン接種を促進するため発表した「抽選企画」が、ネット上で「結構当たりそう」だと話題になっている。

   同様の企画では以前にも「豪華景品」を謳った群馬県の取り組みなどが反響を呼んでいたが、今回は当選人数に注目が集まっている。

  • 愛知県公式サイトより
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受付開始は9月下旬予定

   愛知県の抽選企画は、複数のツイッターユーザーによる投稿をきっかけに2021年9月13日頃からネット上で話題となっている。同県のウェブサイトでは3日に「若者への新型コロナワクチン接種を促進します」と題され、下記のように発表していた。

「新型コロナウイルスの感染が急拡大している若い世代に対して、インセンティブを付与する取組を実施することでワクチン接種を促進します」

   対象者は、10月末までに2回のワクチン接種を完了した県内に居住する20代、30代。抽選で2万人に「ニューあいちスタンダード(通称あいスタ)の認証店舗で利用できる食事券(1人10,000円分)」が当たるという。

   「あいスタ」とは飲食店における感染対策の徹底強化を図るため、6月に創設された同県の制度。調査員が現地調査を行い、感染防止対策の実施状況を確認したのち、認証ステッカーなどが交付される。認証店は専用ウェブサイトでも確認できる。9月16日時点では8000件超の店舗が認証済み。

   抽選の申し込み期間は9月下旬から11月末日が予定され、インターネットで受け付ける。抽選は12月上旬に実施、当選を連絡。食事券の利用期限は22年2月28日まで。さらなる詳細が決まり次第、サイトでお知らせするという。

   同県の抽選企画にツイッターでは、

「2万人って結構当たりそう」
「おぉ!!忘れず応募しなきゃ!!」
「これかなりよいのでは、、、?」
「予算すごいな....」

といった声が上がっている。

   当選人数はどのような意図を持って設定されたのか? J-CASTニュースは企画を担当する愛知県・感染症対策課に取材した。

およそ100人に1人が当たるように

   9月16日、J-CASTニュースの取材に応じた担当者は抽選企画について、

「およそ100人に1人(176万人分の2万人)が当たるように当選人数を設定しております」

とした。その理由を、

「できるだけ多くの方が当選可能な数字とすることで、若者がワクチン接種に対して前向きに検討することを期待しております」

と説明。立案の経緯として、同県では他の年代と比較して若年層のワクチン接種率が低くなっていること、感染拡大の第5波で30代以下の若い世代への感染が急増したことを補足した。

   企画の発表前と後で、若年層のワクチン接種率の推移は以下となる。

発表前(8月25日時点) 20代:14.68%、30代:17.76%
発表後(9月13日時点) 20代:33.35%、30代:38.40%

   このような抽選企画は接種を希望しない人が参加できないという指摘もネット上ではみられるが、担当者は「そうした方のリスクを減らすためにも、接種可能な方の接種率を上げ、集団免疫を高めていくことが肝要であり、インセンティブを高める今回の事業には大きな効果があると考えております」と伝える。

   なお企画の告知は愛知県公式LINEでも発信された。担当者は確実に最新情報が得られるのは県ウェブサイトだとしながら、各種媒体を活用して広く周知していきたいと意気込む。

「新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために、接種を希望する一人でも多くの若者の皆さんに、一日でも早くワクチン接種をしていただきたいと思います」
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