スマートフォン向けゲーム「Fate/GrandOrder(フェイト/グランドオーダー、FGO)」の中国配信版で、同国にゆかりのあるキャラクターの一部が修正されることになった。
中国版を配信するプラットフォーム「bilibili(ビリビリ)」上で2021年9月16日に発表された。
キャラクターの名前が属性と数字だけに
FGOは、TYPE-MOONの作品群「Fate」シリーズのスマートフォン向けゲーム。歴史や神話を基にしたキャラクターが多数登場し、主人公とともに旅を進める。中国版は2016年からbilibiliで配信されている。
16日、中国版において一部のキャラクターを修正することが発表された。対象となったキャラクターは、荊軻、呂布、不夜城のアサシン、哪吒、項羽、秦良玉、始皇帝、虞美人(アサシンおよびランサー)、赤兎馬、司馬懿、楊貴妃、西行者(日本版では玄奘三蔵)の13人。キャラクター概要(マテリアル)が読めなくなるほか、ボイスが削除される。
西行者以外のキャラクターは、名前が修正されることになった。例えば荊軻は「アサシン042」、項羽は「バーサーカー226」といった、キャラクターのバトル属性(クラス)と数字を合わせたものになる。なお、これらの変更については暫定的なものとしている。
さらに西行者や虞美人、楊貴妃については、ほとんどの固有イラストが削除されることになった。今後は、キャラクターのバトル属性を表すイラストが代用される。
このように多くの中国にゆかりのあるキャラクターが修正を加えられることになった一方で、諸葛孔明をモチーフの一つとしたキャラクターなど一部の中国関連のキャラクターについては対象にならなかった。一連の対応について理由は明かされていない。
SNS上ではファンの間から嘆く声や驚く声が広がっている。
「中国版のFGOこれからバンバン規制入るのかな...なんか悲しいね...。」
「中国FGOやばいな 推しだったらゲーム引退レベル」
「もし課金して召喚した鯖(キャラクター)だったらキレ散らかすな」
中国当局は今年8月、「未成年者のネットゲーム依存を一層厳しく管理し、確実に防止することに関する通知」を発表し、未成年者へのネットゲームサービスの提供時間を厳しく制限するよう運営会社に求めた。さらに各メディアによれば、女々しさを描いたものや、わいせつ、暴力など当局が不健全な傾向を助長するとしたコンテンツを規制する動きも進んでいるという。