パラアスリートに「なんでこういう体なの?」 幼い子供の一言に、身体障害の当事者が感じたこと

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   東京パラリンピックは大熱戦のうちに幕を閉じた。この盛り上がりは、今後のパラスポーツ人気、ひいてはダイバーシティ推進に繋がるきっかけになるだろうか。

   20歳の時に左手以外の手足3本を事故で失い、現在は仕事をしながらYouTubeやSNSなどで障害に関する情報発信もしている山田千紘さん(29)は、パラリンピックをめぐり、身近な人との間で「嬉しい出来事」があったという。大会を通じて感じた世の中の変化について、山田さんが語る。

【連載】山田千紘の「プラスを数える」~手足3本失った僕が気づいたこと~ (この連載では、身体障害の当事者である山田千紘さんが社会や日常の中で気づいたことなどを、自身の視点から述べています。)

  • 山田千紘さんと、「KNOCK」総料理長・梶原政之さんの息子さん
    山田千紘さんと、「KNOCK」総料理長・梶原政之さんの息子さん
  • 山田千紘さん(右)と、「KNOCK」総料理長・梶原政之さん(左上)とその息子さん
    山田千紘さん(右)と、「KNOCK」総料理長・梶原政之さん(左上)とその息子さん
  • 山田千紘さんと、「KNOCK」総料理長・梶原政之さんの息子さん
  • 山田千紘さん(右)と、「KNOCK」総料理長・梶原政之さん(左上)とその息子さん

友人同士で、会社内で、パラリンピックの話題に

   障害者がもっと見慣れた存在、当たり前にいる存在の世の中へ、変わるきっかけになってほしい。僕は東京パラリンピックに、開幕前からそんな期待をしていました。一方で、この大会を通して変わりそうになければ、もうずっとダメかもしれないという不安もありました。

   いざ蓋を開けたら、東京パラリンピックは想像を超える盛り上がりでした。自国開催に加え、メダルラッシュが続いたこともあり、過去の大会より遥かに多くの人がテレビの前で観戦していたと思います。

   パラリンピックで熱くなれた背景にはもちろん、選手たちの努力があります。1年延期、無観客開催で、コンディションやモチベーションを上げるのが難しかった中、素晴らしいパフォーマンスを発揮していました。パラリンピックに懸けてきた思いが伝わってくる。伝わってくるから、見た人が感動する。感動はメディアもキャッチし、メディアがさらに多くの人に伝えていく。そんな良いサイクルになっていたように思います。

   最終日、車いすバスケ男子の決勝・アメリカ戦は、手に汗握る熱戦でした。車いすバスケは僕もプレーしていた経験があって、選手たちのプレーに夢中になりました。立って行うバスケをしてきた僕の友達も、「車いすバスケはあまり見たことなかったけど超面白い」と話していました。会社でも「あの試合見た?」「ボッチャって奥が深いな」とか、パラリンピックの話をする人が多かったです。僕より熱中して観戦している人もいました。

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