「伝わりやすい手段」として動画発信を選んだ?
ただ、尾身氏名義のインスタでは8日昼までのところ、具体的な感染対策などの情報は発信していない。こうした投稿の傾向からは、どんな狙いが考えられるのだろうか。ITジャーナリストの井上トシユキ氏に聞いた。
まず、尾身氏自身が語り掛ける動画での投稿が目立つことについては、
「やはり、ショート動画が『伝わりやすい手段』と尾身さんが考えているからでしょう。『文章だと読んでくれない可能性がある』と尾身さんが考えている可能性もあります。また、これらの考えについては、尾身さんの側近でネット上のマーケティングに詳しい人が進言した可能性もあります」
と推測する。
今後は、インスタライブやストーリーズ機能を使ったQ&A企画の実施も告知されている。これらの試みについて井上氏は、若年層へのアプローチ手段として双方向性は重要だとしたうえで、
「(適切な情報を届けるためには)尾身さんが若者と同じ目線で情報を発信し、それに対して若者が反応して対話が生まれるというのが最適な状況と言えるのではないでしょうか」」
として、効果的ではないかと分析した。
そのほか、インスタを使っての情報発信について、効果的な手段はあるだろうか。井上氏に聞くと、次のように話した。
「とにかく、あまり余計なことはせず、シンプルに尾身さんが若者に語り掛ける形にした方が良いでしょう。若い人はショート動画をはじめとする動画に対する目が肥えていますので、変にアシスタントを呼んだり、ましてや、キャラを使ったりすると逆効果になる可能性もあります。シンプルな情報発信に徹し、それが『結果的に』ネット上でバズれば、それで良いのです」
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)