出演予定だった野外フェスが中止となったことを受け、ロックバンド「打首獄門同好会」は2021年9月7日にツイッターで「信頼が崩れた結果」だと訴えた。
アーティストの複雑な心境を伝えたメッセージは、音楽ファンの注目を集めている。
「業界外からの『信頼』も得ないと行動できません」
打首獄門同好会も出演を予定していた野外フェスティバル「WILD BUNCH FEST. 2021」が中止となった。9月18日から20日の間、山口きらら博記念公園(山口市)で開催予定だった。
イベントを主催する夢番地(岡山市)は、開催地の山口県において「感染状況ステージ4」の状況が続いている中で、地元行政からの自粛要請もあり、熟慮した結果だと公式サイト上で発表している。
打首獄門同好会は公式ツイッターでフェスの中止を伝えた後、こう述べる。
「この業界を本当の意味で守るためには『感染防止と経済活動の両立』という困難な課題を避けては通れません。
ただその困難に挑む事には一定のリスクも懸念される以上、業界外からの『信頼』も得ないと行動できません。
その信頼を地道に築いてきたのがこの一年半。
そして信頼が崩れた結果が今です」
「業界を守る一端にならなければな」
野外フェスを巡っては、8月29日に行われたヒップホップ系の野外フェスティバル「NAMIMONOGATARI」で、参加者らが密状態になって踊るような写真や動画がツイッターなどに投稿され、物議を醸した。
その後9月1日には内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室長が、各都道府県自治体に向けた事務連絡「催物の開催制限に係る留意事項について(補足)」を更新し、感染防止策が徹底されない、感染拡大の恐れがある催物が開催された場合には各都道府県と関係省庁間で共有するなどと発表した。
この更新は「実際には感染防止策が不徹底であったという事案(野外において開催された大規模な物で、催物参加者は立ち見で位置の固定は無く、参加者の密の発生や酒類提供等が問題となった事案)」を受けたものだとしている。
こうした状況下での、「WILD BUNCH FEST. 2021」の中止。そして打首獄門同好会の発信を受けて、SNS上のファンの間ではこんな声があがった。
「観客が自らの楽しみとアーティストの生活を奪うことがあるって認識せねば」
「節度ある行動をとっていこうと思った 音楽好きとして、業界を守る一端にならなければな」
この業界を本当の意味で守るためには「感染防止と経済活動の両立」という困難な課題を避けては通れません。
— 打首獄門同好会 (@uchikubigokumon) September 7, 2021
ただその困難に挑む事には一定のリスクも懸念される以上、業界外からの「信頼」も得ないと行動できません。
その信頼を地道に築いてきたのがこの一年半。
そして信頼が崩れた結果が今です。