13日間にわたる競技日程が終了した東京パラリンピック。2021年9月5日夜にNHKで中継された閉会式の様子については、ネット上に多数の感想が視聴者から上がった。ツイッターでは放送前後に関連ワードがトレンド入り。そこで、J-CASTニュースはSNS分析ツール「ソーシャルインサイト」を用いて、これらの声を分析した。閉会式では何が注目されたのか。
「共起された名詞」を見てみると......
今回使用したのは、「ソーシャルインサイト」の「共起キーワード」という機能。特定の言葉と共にツイートされた別の言葉で多かったものは何かを分析する機能で、今回は「閉会式」という単語で検索した(RT・スパムを除外)。
その結果、「閉会式」という単語を含むツイート総数は5日だけで9万6141件。前日となる4日は614件であり、また、閉会式の翌6日15時30分までの値は5012件だったことから、5日におけるパラリンピックの閉会式はツイッターでの言及も大きく増えたことが分かる。
実際に「共起された名詞」を見ていこう。上位20語のうち「パラ」「五輪」といったオリンピック・パラリンピックそのものを表す単語以外では、13位、15位、16位に「櫻井翔」「翔くん」「櫻井」が相次いで登場した。
閉会式の中継では「嵐」の櫻井翔さん(39)がNHKの阿部渉アナウンサー(53)、和久田麻由子アナウンサー(32)と共に実況を担当しており、閉会式の演出の紹介や、出場選手の裏話などを披露。開会式はNHKアナウンサーのみで実況していたこともあり、櫻井さんの存在に注目が集まったようだ。
9位に出て来たのは「演出」。閉会式では演出担当者が俳優でイベントプロデューサーの小橋賢児さん(42)であることが報じられていたが、ツイッター上では驚きの声とともに「最高の時間でした」といったコメントが続々と上がっていた。
14位の「パフォーマンス」の項目は、閉会式の中で披露されたダンスなどに加え、出場選手たちが競技で見せたパフォーマンスを改めて称賛する声があがっていた。このほかにも「感動」という単語や、23年の開催地で式中に映像も流れた「パリ」、さらに大会マスコットの「ミライトワ」「ソメイティ」の単語も登場した。両マスコットはオリパラの開閉会式を通じて初めて出演したことで注目されたようだ。
形容詞は「素晴らしい」から「寂しい」まで
「共起された形容詞」の項目では、1~3位は「良い」「素晴らしい」「すごい」がランクイン。これらのツイートを見てみると、
「ミライトワとソメイティがようやく登場できたようで良かったね...」
「今から閉会式です。ボランティアさん達と。みんながいたから素晴らしい大会になりました」
「櫻井さんのおかげで、閉会式がすごく楽しめた」
といったものが続々と出ている。他にも「かっこいい」「熱い」「美しい」など称賛する単語が多く並んでおり、閉会式に心動かされた視聴者は多かったようだ。
そんな中で、形容詞は上位に「寂しい」も入った。五輪フェンシング2大会連続メダリストで国際フェンシング連盟副会長の太田雄貴さんが「国旗が全て入場 いよいよ、クライマックスに向けて走り出します。楽しみだけど寂しいなやっぱ」と投稿するなど、東京大会の終幕を惜しむ声は少なくなかったといえそうだ。
「ソーシャルインサイト」の「ポジネガ分析」機能(ポジティブな単語やネガティブな単語と共に発せられた特定の単語を含むツイートを検出し、その比率を表示)を使ってみると、5日に行われた前述の「閉会式」を含むツイート9万6141件のうち、「ポジティブ」が20.95%、「ネガティブ」が3.16%、「中立」が75.88%と、ポジティブがネガティブの6倍以上多かった。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)