「キャンセルリスクの低減は全ての主催者に望まれている」
西澤都議は8月31日、取材に対し、要望書を提出した理由についてこう説明する。
「コロナ禍の収束がまだ全く見通せない中、特にキャンセル費用減免がなくなってしまうことで、主催者は入場者制限やキャンセルという大きなリスクを背負いながら五輪以降のイベントを予定しなくてはならない状況にある。既に深く傷ついているイベント産業が選択肢を増やすことができる(本当に厳しい状況ならば会場費を負わずにキャンセルできる)支援が必要だと考えています」
そのうえで多くのイベント主催者のために、キャンセルリスクの低減が必要だと考えた。
「キャンセル料減免は同人誌即売会のみならず、BtoBの展示会など、多くのイベント主催から望まれています。そもそも事業者は入場者数制限や、来場者減、コロナ対策にかかる費用等、コロナ禍以前にはなかったネガティブ要素を抱えてイベントを開催せねばならず疲弊しています。そういった中で、キャンセルリスクの低減は全ての主催者に望まれていると言っても良いと思います」
では、そもそもなぜ東京ビッグサイトのキャンセル料減免措置は9月12日までで終了するのだろうか。J-CASTニュースが東京ビッグサイトに9月2日、再び取材すると、期限を9月12日までとしたのは東京都に対して発出されている緊急事態宣言の期限に準拠したためだと説明した。今後のキャンセル費用の取り扱いについては、国の基本的対処方針や都の緊急事態措置等を参考に検討していくとしている。
「都に対して様々な要望が寄せられていることは承知しております。また、主催者の方々から厳しい経営環境に関する声をお聞きしており、当社としても、取消料の取扱いなど主催者の方々の負担軽減に向けた取組みを進めております」
(J-CASTニュース編集部 瀧川響子)