子供は黙食を「苦痛とは思っていない」
長男は2020年4月に小学校に入学した。授業参観などがないため、その様子を直接見たわけではないと前置きしたうえで、恵さんは長男が通う小学校の現状を伝えた。
恵さんによれば、普段から1人ずつ席の間隔が取られ、給食の時間についても、そのまま机を移動することなく前を向いて黙食している。また、会話は基本的にマスクを付けてからとなり、食事中に話す際は口元に手を当てなくてはいけない。
「凄く厳しく叱られるわけではないみたいなんですが、やっぱり喋りすぎると言われることはあるみたいです」 といい、「先生も1、2年生にそれは難しいと分かってくださってるとは思うんですけど...」とも話す。
また恵さんは最近になって、学校でのこうした習慣が、ときおり家でも現れていることに気づいたという。食卓で自発的に会話をしない長男に「もしかして黙食してるの?」と聞いた所、「そうだよ」と返答があった。長男には家の中では黙食しなくても大丈夫と伝えつつ、
「ただ多分それが当たり前なので、本人は(黙食を)苦痛とは思っていなくて。不幸中の幸いでいいのか...。私からすると寂しいなって」
と吐露した。
さらに「多くの親御さんが感じてるんじゃないかなと思う」と、学校で自由に会話できない状況が続く事で「コミュニケーションが上手く取れなくなったらどうしようっていう不安はあります」と懸念を示した。
ほかに、マスク常用による影響も出ているという。恵さんは長男について、
「一番びっくりしたのが、クラスメイトの子のマスクを外した状態の写真を見て『何々君だと思う!』って言ったんです」
と、同級生の顔の認識が定かでないと明かした。顔を見る機会が体育や給食など、ごくわずかな時間に限られている結果ではないかと推測する。