「『行ってダメでした』なんていうのは言い訳にならない」
さらに宇多丸さんは、ヒップホップ業界全体として、「いろんな意味で時代の先を走っているべき」と指摘。そのうえで、
「ヤンチャであるっていうことと、今回みたいなちょっと周りから見て『そういう意識の持ち方なんですか?』なんて言われるようなのはちょっと恥ずかしいっていうか。ヒップホップシーンこそがそういうところでいち早く進んだ手を打つというような。いろんな面に関してね」
と語った。
今回のフェスをめぐる問題については「反省しろとしか言いようがないけどね」としつつ、「でも、今回の一件を見てより、本当に自分で......要するに『行ってダメでした』なんていうのは言い訳にならないなっていうか」とイベント出演者としての心構えをしっかりと持っておくべきだと強調した。
「あと、もうひとつさ、それこそ客席もそうだけど。俺、ぶっちゃけ、感染対策がゆるゆるなところのバックステージとか、絶対に行きたくねえし。俺もかかりたくないから。全員のために気をつけたいと思う」として、出演者・観客ともに感染を防ぐ取り組みが必要だと語った。
また、感染対策の甘さ以外にも「会場がゴミだらけだった」などの指摘が相次いでいることに対し
「僕は何度も言うけど、ヤンチャであることと美意識高く持つことは全然両立することで。そこがちゃんといけることがヒップホップのかっこよさでもあるんだから。これはヒップホップシーン全体が、意識面からももうちょっと先に進もうぜって考え直す契機になれば、せめて......」
と業界をあげての意識改革の必要性を訴えた。