愛知県はマスク着用徹底などを求めたが、当日は守られず
会場のAichi Sky Expoは、愛知県所有の施設で、愛知国際会議展示場が運営会社になっている。
騒ぎを受けて、愛知県の大村秀章知事は、8月30日の会見で、事前に感染対策の徹底を呼びかけていたのに密状態で開催されたのは「極めて遺憾」だとして、今後は主催者による施設の利用を拒否することを明らかにした。
また、常滑市の伊藤辰矢市長も29日、事前に感染防止のルールを守るように働きかけていたとして、「皆さんの言う『ルールが守られていないのが事実なら』、私も腹立たしい」とツイッターで苦言を呈した。30日の市議会でも、冒頭のあいさつで触れたといい、「市民の努力を愚弄する悪質なイベント」だと主催者に抗議文を送ったことも明らかにした。
野外フェスについて、県の国際観光コンベンション課は30日、主催者に確認したところでは、日曜日はチケット購入者とスポンサー関係者で計約8000人が参加していたとJ-CASTニュースの取材に答えた。前日の土曜日もフェスが行われたが、アマチュアの大会だったため参加者は約1500人だったという。
県のルールでは、イベントの上限は5000人となっているが、チケットの販売は、まん延防止措置の発令前だったので、救済措置による国の基準内になるとした。
フェスの開催前には、密状態になる心配があったため、県と愛知国際会議展示場、主催者の3者で会合を持ち、主催者にヒアリングを行った。そこで、マスク着用の徹底、ソーシャルディスタンスの確保、飲酒の禁止を要請し、主催者もそれを約束した。しかし、当日には、規制されていない状態だったため、展示場を通じて主催者に約束の履行を促した。
「事前に確認したことが守られておらず、ハシゴを外された状態でした。お酒についても、SNS上の写真などを見ますと、会場で販売されていたのではと想定できます。こうしたことについて、本日抗議することにしました」
野外フェス後には、出演者の1人が名古屋市内のクラブでアフターパーティーの深夜イベントをしていたと指摘されている。この点については、「SNS上で見ただけですが、もし事実だとすると、速やかに帰宅することを求めるルールに違反していると思います」と話している。