初センターを「保護者目線」「親目線」で見守る
―― 「全員参加」だった前作を除くと、林さんは「初選抜、初センター」です。センターだと自分の前で踊っている人は誰もいないわけですが、パフォーマンスしてみていかがですか。
林: 例えば研究生の劇場公演でセンターをすることと、この選抜で先輩方と一緒に踊ってセンターをするのでは、すごく景色が違います。いつも先輩方と踊るときは、先輩方の背中を見ていたんですよ。なので、それに頑張ってついていこう、みたいな感じでした。今回はセンターで目の前が誰もいなかったので、すごく不安な気持ちでしたが、後ろから温かいものを感じて、すごく見守ってくださってるような気持ちになれて、すごく嬉しかったです。勝手な私の個人的な「妄想」なのかも知れませんが、それくらい何か温かくて...。とにかく、本当にそれで支えられたところはありますね。
―― こういう時は「後ろからの『圧』が...」と、ひねくれたことを考えてしまいますが(笑)、応援の温かいまなざしで良かったですね。
須田: 私は前々作(20年1月発売の「ソーユートコあるよね?」)で初めてセンターになりましたが、普段からすごくネガティブな感情が大きいので、「私がセンターに立って、みんなどう思ってるんだろうか」「振りを間違えたときに、どう思ってるんだろうか」とか、すごく嫌な方に嫌な方に想像しがちです。そうやって「みんなが温かかった」と言ってくれると、私達の思いが伝わってるという思いになれるので、すごくこっちが安心しますね。
―― 先輩目線に立ったとしても、「若手が先輩の『圧』を感じていたらどうしよう」と思いますよね。
須田: 私は隣でずっと踊らせてもらってるんですけど、本当に可愛くて、なんか保護者みたいな気持ちで...。今回のMV撮影で初めて海に入った、って言うんですよ。海に行ったことがなくて、足をつけたのが初めてだ、って。だから、(林さんにとって)たくさんの「初めて」に立ち会っていて、本当に親みたいな気持ちで一緒に隣にいます。本当に伸び伸び育って欲しいと思いますし、このままどうやったら、傷つくことなくピュアなまま美澪が育っていってSKE48をもっと明るい未来に連れてってくれるだろうか...というのは、すごく私自身も、自分の思いを投影するように感情移入しています。一緒に歌っていて、今までとはまた違うパワーをメンバーから感じています。
井上: 私もパワーをもらっています。美澪たんはセンターで堂々と立っていて、めちゃくちゃキラキラ輝いてるのに、ナガンヌ島まで船で移動したとき私の隣に美澪たんがいて、波が怖くて私にギュッて抱きついてきたりしたときには、もう連れて帰ろうかなと思ったぐらい私にとってもすごく愛おしい存在です。今回の振り付けでは、イントロ(冒頭部分)でみんなが踊る中、美澪たんだけ後ろを見ていて、振り返って前を向くんですよ。その瞬間は「バズれ!」という気持ちでいっぱいです。美澪たんを筆頭に、みんなで新しいSKE48を見せられたらという気持ちです。
―― そこもコマ送りして、たくさん見ないといけませんね。
須田: 見どころですね。本当にニコって笑ったときがキュンってなるんですよ。