自分の耳の調子はどうなのか。高い音まで聞こえているのか。――そんな悩みに応えるパナソニックのウェブコンテンツ「耳年齢チェック」がインターネット上を中心に大きな注目を集めている。
耳年齢チェックには、様々な周波数の音が収録されている。年齢別に聞き取れる音の目安なども書かれており、自前のパソコンや携帯などで簡易的に耳の調子を知ることができる。
J-CASTニュースは、パナソニックに同サイトの正しい使い方や公開背景などを取材した。
補聴器を買いに来た「家族」にも関心を持ってもらいたい
耳年齢チェックには、1000ヘルツから1万9000ヘルツまでの音が段階的に公開されており、ボタンをクリックすると音が流れる。年を重ねるごとに高い周波数の音が聞こえづらくなるとされており、1万9000ヘルツの音までが聞こえるならば「耳年齢」は20代、1万7000ヘルツの音までが聞こえるならば30代としている。
パナソニックによれば、耳年齢チェックは2020年1月に、補聴器の普及促進を目的として制作された。補聴器を見に来た客の家族など、耳に不自由を感じていない人にも関心を持ってもらいたいのだという。
「加齢による聴力低下は誰にでも起きることであり、現在は聞こえに不自由を感じていない方やご家族の方を含め、聞こえの変化に関心を持っていただくことを目的としています。
もともとは、広く一般の方に向けて公開を意図したページではなく、主に販売店においてiPadを使って対面で試聴いただくことを想定していました」
店舗の端末で再生することを想定していたため、正しく利用するには、iPadのボリュームを約40%に設定し、静かな環境でスピーカから50cm程度離れた所で聞く必要があるとのことだ。
SNSで話題になりアクセスが増加
耳年齢チェックは21年8月下旬、ツイッター上の口コミで大きな注目を集めた。ツイッター上には、聞こえない音があることに驚く声や、家族で聞こえの違いを実感したいう感想があがっている。
「これ超面白い!30代聞こえないんだけど!」
「耳年齢チェックもう30代は聞こえない...子供にめっちゃうるさい!って言われたわ」
こうした反響について、パナソニックは喜びを露わにする。
「反響の大きさに戸惑いながらも、多くの方に聞こえに関心を持っていただけたことを喜ばしく感じています。」
社会的意義を改めて認識するとともに、より伝わりやすい内容に更新し、補聴器の普及に繋げてまいります」
そして最後に、利用者に対してこう呼びかけた。
「ご本人やご家族の方で聞こえに不安を感じる場合や、正確な聴力検査を行いたい場合は、耳鼻咽喉科の受診をおすすめいたします。
なお、過大な音を長時間聞くと耳を傷める恐れがあります。高い周波数の音が聞こえない場合でも、再生機器のボリュームを上げて無理に聞こうとしないように、お願いいたします」