先発→救援→先発...たらい回しの藤浪晋太郎 他球団首脳が指摘する「ベストな起用法」とは

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   先発と救援、どちらに適性があるのだろうか。阪神・藤浪晋太郎のことだ。

   昨季はわずか1勝のみ。高卒1年目から3年連続2ケタ勝利と、同期入団の大谷翔平に負けない活躍だったが、制球難に悩まされて投球フォームを崩すと、17年以降は4年間で計9勝のみと輝きが失われていく。

  • 藤波晋太郎(写真:アフロスポーツ)
    藤波晋太郎(写真:アフロスポーツ)
  • 藤浪のインスタグラム(@fujinami_shintaro)より
    藤浪のインスタグラム(@fujinami_shintaro)より
  • 藤波晋太郎(写真:アフロスポーツ)
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先発→救援→先発...

   巻き返しを狙った今年はオープン戦で快投を続け、プロ9年目で自身初の開幕投手に抜擢された。

   3月26日のヤクルト戦(神宮)で、白星こそつかなかったが、5回2失点の粘投でチームの開幕戦勝利に貢献。その後も先発ローテーションで回っていたが、制球難が解消されていたわけではなかった。4月23日のDeNA戦(甲子園)は4回4失点KOで今季初黒星。7四死球、2暴投と大荒れで翌24日に登録抹消された。

   6月に入ると救援に配置転換されて1軍昇格。大量失点を喫する登板もあったが、常時150キロを超える直球で相手打者をねじ伏せる投球も見られた。そして、東京五輪による中断期間を経て再び先発要員へ。

   8月19日のDeNA戦(東京ドーム)で登板したが、5回途中で4失点と踏ん張れず、ファーム降格が決まった。

   今季の成績の内訳を見ると、先発は6試合登板で2勝2敗、防御率3.34。一方、救援は13試合登板で1勝1敗、防御率8.49と数字だけ見ると不安定だ。だが、他球団の首脳陣は「藤浪は救援の方が嫌です」と断言する。

「日本人であれだけの速球を投げられるリリーバーはいません」

「何といっても球が速い。先発だとペース配分を考えながら力をセーブして投げなければいけないが、救援は短いイニングなので全力で投げられる。球速を見てもらっても分かるように、藤浪も救援だと球速が上がり、150キロ台後半をバンバン出す。日本人であれだけの速球を投げられるリリーバーはいませんよ。

先発に比べて救援での防御率が悪いのは大量失点を喫した登板が2回あるからです。それ以外の登板を見ると三振を奪ってきっちり抑えている。制球難が良く言われていますが、救援は荒れ球の投手が少なくない。楽天の松井裕樹、巨人のビエイラも制球は決して良くないが守護神として活躍している。藤浪も荒れ球を利用するぐらいの心構えで来られたら投球が良くなると思うし、厄介ですよ」

   もちろん、フォームを整えなければ先発、救援でも使いどころがない。16年ぶりのリーグ優勝を狙う阪神でチームに貢献できるか。藤浪が再びはい上がってくる姿を阪神ファンだけでなく、多くの野球ファンが待ち望んでいる。

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