プロ野球日本ハムのチーム統括本部副本部長の岩本賢一氏が2021年8月27日放送の「朝刊さくらい」(HBCラジオ)に出演し、巨人に移籍した中田翔(32)をめぐる一連の球団の対応について釈明した。
「中田がコメントを出したくないとか...」
日本ハムは中田が同僚の選手に暴力行為を行ったとして、8月11日に無期限で1、2軍全試合の出場停止処分を科した。その後、球団主導での謝罪会見などは行われず、20日に巨人への無償トレードが発表され、中田は21日のDeNA戦から出場した。
番組パーソナリティが、中田の移籍会見が巨人の事務所で行われ、なぜ北海道で何もなかったのかと問うと、岩本氏は「そのことに関して我々の趣旨というか、気持ちとファンの方々の思いがちゃんと一致しなかったということに関しては、これは本当に申し訳なかったと思っています」と謝罪し、次のように続けた。
「今回に関しては決して北海道で謝罪をしたくないとか、中田がコメントを出したくないとか、もっといえばファイターズが北海道で何かをしたくなかったということでは決してなかったんですけども、先方球団との話し合いの中で東京でジャイアンツの一員として入団会見をする時に一緒に謝罪をというふうな話になりました」
今回の中田の暴力問題や移籍に関する球団の一連の姿勢に、ファンからは球団に苦情が寄せられたという。
「選手たちの中でわだかまりは全くない」
岩本氏は「ファン(クラブ)を退会したいというファンもたくさんおられたと思いますし、今後ファイターズを応援しないというコメントをいただいたこともあります」と明かし、「ここからどこまで回復出来るか分かりませんが、ファイターズの姿勢を見せていってまたいつの日か離れてしまったファンの方々の気持ちを取り返せるように頑張るしかないなと思っています」と今後について語った。
岩本氏によると、中田はチームを去る際、チームメイトと直接挨拶する機会はなかったという。それでも選手たちには理解されているとし、次のように語った。
「(日本ハムの)選手との交流はオフにあると思います。選手たちの中でわだかまりは全くないですけども、どこかであいさつが出来るとしたら、今回がきっかけで中田と元チームメイトの関係が崩れるということは全くありませんので、その辺に関しては大きな心配はしていません」