高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ
ワクチン2回接種しても?尾身会長「バッハ氏再来日批判」に抱く疑問

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   2021年8月24日から、東京2020パラリンピックが始まった。先日のオリンピックでも見られたが、相変わらず、パラリンピックを今の新型コロナウイルス感染者増と結びつけた批判が出ている。

   前回の本コラムで、今回の感染者増とオリンピックは関係がないことを定量的に説明した。その上で、日本で言う「自粛」の意味などを説明し、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長の銀座散歩は、現行ルール上問題ないことをいった。

   今回、バッハ会長が再来日したが、それについても批判が出ている。

  • 尾身茂会長
    尾身茂会長
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日本も導入したワクチンパスポート

   25日午前の衆院厚生労働委員会での、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長の発言が典型だ。立憲民主党の尾辻かな子氏からの質問に答える上で、「人々にテレワークを要請してる時に、(バッハ会長が)また来るので、バッハ会長の挨拶が必要なら、なぜ、オンラインでできないのか」と疑問視。「国民に(不要不急の外出の自粛を)お願いしているんだったら、オリンピックの会長、なんでわざわざ来るのか」と批判した。

   25日午後の衆院議院運営委員会でも、西村康稔経済担当相も、「国民感情や国民の意識・心理に与える影響も配慮しながら対応を、私の立場からお願いしたい」と発言している。

   バッハ会長は既にワクチンを2回接種している。もちろん、ワクチン接種者でも感染リスクはあるが、未接種者と比べるとはるかに低い。世界中の国で、海外渡航用のワクチンパスポートを導入している。日本も7月末から導入した。さらに、公共施設や飲食店入店において、ワクチン接種済み証の提示を求める動きも世界に広がっている。

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