米国は民間機にも人員輸送を指示
野党は自衛隊派遣に反対しているわけではないが、説明不足を指摘する声が相次いだ。共産党の小池晃書記局長は8月23日の記者会見で、(1)米国が自衛隊機の派遣を要請したのか(2)日本の関係者以外の輸送を行うことも考えているのか、が明らかになっていないとして
「やはり、これだけの規模の自衛隊機の派遣が必要だという理由を政府は具体的に説明する責任があるのではないか」
などと話した。
一方、立憲民主党の福山哲郎幹事長は8月24日の記者会見で、大使館員が他の在留邦人を残した状態で脱出したことを問題視。
「私は非常に違和感がある。大使館員だけが先行して脱出して、後で残っている方がいらっしゃる。日本人、もしくはアフガニスタン人の日本に協力をされていた方...。その方だけ残して大使館員が...(脱出した)」
として、事実関係を確認したい考えだ。
米軍の撤退期限は8月31日。タリバン側は延長を認めない考えで、退避完了のために残された時間は必ずしも多くない。
国防総省は、民間機に人員輸送を指示する「民間予備航空隊」(CRAF)を発動。制度の発動は、湾岸戦争、イラク戦争に続いて今回が3回目で、アメリカン航空、アトラス航空、デルタ航空、オムニエア、ハワイアン航空、ユナイテッド航空の6社から18機が稼働する。これらの民間機は直接カブール空港に乗り入れるのではなく、米軍が中東に置いた拠点から、米国や欧州への輸送を担う。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)