輸送人数は「機微にわたる話」とコメント避ける
では、なぜこのタイミングなのか。加藤勝信官房長官の8月23日の会見では、
「他国に打診して断られたので、日本で輸送することにしたのか。それとも、そもそも自衛隊機で輸送する計画があって、今回の判断に至ったのか」
という質問に対して、他国の軍用機による輸送が困難だったとの見方を示唆した。
「現地の情勢、非常に混沌としている中で、民間の航空機は止まっている。各国も軍用機を出しているが、各国の対応で当然精一杯だという状況だ。当然、そうした(自国民らを退避させる)対応においては、我が国、自らが対応していく必要があるということで今回判断をさせていただいた」
具体的なオペレーションとしては、周辺国に拠点を作り、カブールからピストン輸送することを想定している。輸送の対象については、加藤氏は日本人の退避が「当然、最優先」だとした上で、現地職員やその家族も含まれるとの見方を示した。
「加えて、現地における日本の活動に参加・協力していただいた、大使館、JICA事務所の職員の皆さん方、さらには家族ということもあるだろう。そして皆さんの安全確保を図るというのは、国としても対応すべき事柄だと認識をしている」
ただし、輸送人数については
「機微にわたる話で、現時点では、これ以上のコメントは差し控えたい」
とした。