郷ひろみ「2億4千万の瞳」はEDMの先駆け? プロが分析する、韓国ヒット曲との「意外な共通点」

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【連載】MUTEKI DEAD SNAKEのBUCHIAGARU!! music

   歌手の郷ひろみさん(65)が精力的な活動を見せている。

   2021年8月1日でデビュー50周年を迎えたことにあわせ、自身の楽曲555曲をサブスク解禁。Tik Tokに専用エフェクトが登場したり、人気のYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」に出演したりと、若者に向けたアプローチにも積極的だ。

   そんな郷さんの代表曲といえば、「2億4千万の瞳 -エキゾチック・ジャパン-」。1984年のリリースから26年。その唯一無二ともいえる楽曲の世界観から、時代を超えて愛されている名曲だ。

   多くのリスナーがこの曲に惹かれる理由はどこにあるのだろうか。音楽作家のMUTEKI DEAD SNAKE氏が解説する。

  • 紅白歌合戦に出場した郷ひろみさん(2018年撮影)
    紅白歌合戦に出場した郷ひろみさん(2018年撮影)
  • 紅白歌合戦に出場した郷ひろみさん(2018年撮影)

まるでEDM?斬新な曲の構成

   日本を代表するシンガーの一人である郷ひろみさん。先日デビュー50周年を迎え、最近ではサブスク解禁や「THE FIRST TAKE」への出演など話題も尽きません。

   今回は郷ひろみさんの数ある名曲の中から、僕の大好きな「2億4千万の瞳 -エキゾチック・ジャパン-」について書いていこうと思います。

◆あえて落とすサビメロにBUCHIAGARU!!

   こちらの楽曲を改めて聴いていて「おっ!」と思うのが、サビのメロディがBメロの最後の音より低いところで始まっているということです。

   J-POPではサビの頭にインパクトを持ってくるために、サビの最初の音を高く設定し、その音を超えないようにAメロやBメロを構成していくことが非常に多いですし、自分が曲を作る際にも基本的にはそうしています。

   ですがこの曲の「出逢いは億千万の胸騒ぎ」というサビはとても印象的なのですが、メロディ自体はBメロと比べたら低い音で始まっていますよね。

   こちらの楽曲のサビはイントロをバックトラックにして、そこに新しいメロディを載せる、という方法で作られています。

   どうしてサビが低い音で始まっているのにこんなにもインパクトのあるサビになっているのだろう...と自分なりにいろいろ考えてみたのですが、これはある意味現代のEDM的な作り方になっているからかもしれない、と思いました。

   例えば一世風靡したPSYの「GANGNAM STYLE」とこちらの楽曲は全く同じ構成になっているとも言えます。

   イントロでサビのトラックをちらつかせて、Aメロ、Bメロと盛り上げて、サビはメロディこそ下がるものの、ノリノリのトラックと印象的な言葉で曲を成立させています。

   「2億4千万の瞳 -エキゾチック・ジャパン-」も、イントロからはじまりAメロBメロで盛り上げていき、サビでは印象的なイントロのトラックの上に印象的な言葉を載せて、聴く人にインパクトを与えています。

   比べて聴いてみると、共通点があるような気がしませんか?

   時代を超えて愛される名曲というものは、いつ聴いても色褪せないなと思いますし、聴くたびに新しい発見があって非常に面白いなと思います!

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