受託製造の苦難「突然ハシゴを外され」
参入当初は伸び悩むも、20年8月に大手メーカーの受託製造(OEM)が始まると急激に売り上げが伸びた。
30万枚だった請負が、220万枚ほどまで膨らんだ。「機械を自動化する、もしくは機械をもう1台購入する。そうしないと追いつかないような状況だった」として、更なる設備投資と自動化を進めたという。
21年2月には、「大手メーカーが突然ハシゴを外した」。
設備の増強について振り返り、
「もちろんこちらが勝手にやったことなんですけれども、あくまでも先方の数を満たすためにはそうせざるを得なかった」
と話す。自社の対応を「懲罰も含めた業務契約を取り交わせなかった」「口頭でそのまま突っ走ってしまった」と反省しつつ、「未だに私は個人的に先方の担当者とは駆け引きし続けている」とも言う。