マスク不足で生産参入→今や「赤字」 「突然のハシゴ外し」も...1.8億投じた企業が明かす1年の奮闘

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100%国産マスク生産の「社会的使命」

   19日にJ-CASTニュースの取材に応じたショウワ営業部・担当者は、国産品を喜ぶようなツイッター上の反応を受けて、「私たちもそれは絶対に守るべきだなと思っている」と国産品の製造に決意を表した。

   マスクの生産を始めたのは2020年4月。当初は国内の素材が手に入らなかったことから中国産の不織布を使っていた時期もあった。しかし現在の生産体制は、「国内の工場で作っている、検品も国内でやってる、素材も国産品を使う」「100パーセント・メイドインジャパン」と強調。

   綿密な計画や収支の見通しを持って始めた事業ではないとして、担当者は参入の理由を「(深刻なマスク不足の状況を)どうにかしなきゃなっていうただそれだけです」と振り返る。

   さらに具体的に、「うちの社長が東日本大震災のときにほぼ何も、東北に対して何らかの支援を出来なかったっていうのがずっと忸怩たる思いとして残っていた」という。マスク生産を事業の柱にしようとしたわけではなく、

「社会的な使命としてこれやっとくべきやなと」
「綺麗事みたいですけど、本当に(社会貢献が)大事だった」

と、思いを明かす。設備投資分が回収できれば後は細々と生産、コロナ禍の収束にあわせ2、3年でマスク事業を畳む心積もりでいたという。しかし感染状況が落ち着かず、今後数年間は生産を続けるつもりだとする。

   一方で担当者は、ツイッター上で注目されている「赤字8000万」の表現にはひとり歩きしている部分があるとした。財務諸表上のものではなく「強気」で設定された社内目標上の数字だという。1億8000万だという設備投資分のうち、社内で掲げた短期間で回収しきれなかった分が8000万円だったとしている。実際の決算は大赤字ではないものの、「赤字は赤字です」と伝えた。

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