BBQ客が堤防破壊、ブロックを台座代わりに 「絶対にやめてください」河川事務所が激怒した理由

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   高知県南国市物部の土佐くろしお鉄道・物部川橋梁の下で、堤防のブロックを剥がし、バーベキューの台座に使っていたグループがいると、国交省の高知河川国道事務所がツイッターで使用後の写真を投稿した。

   夏休みに入って、バーベキューのマナー違反が相次いでいるが、今回は器物損壊などの可能性がある悪質なケースだ。同事務所では、刑事告訴などはまだ考えていないとしながらも、県警に情報提供したことを明らかにした。

  • バーベキューの台座に使われたブロック(高知河川国道事務所のツイッターから)
    バーベキューの台座に使われたブロック(高知河川国道事務所のツイッターから)
  • ブロックはL字型などに剥がされていた(高知河川国道事務所のツイッターから)
    ブロックはL字型などに剥がされていた(高知河川国道事務所のツイッターから)
  • バーベキューの台座に使われたブロック(高知河川国道事務所のツイッターから)
  • ブロックはL字型などに剥がされていた(高知河川国道事務所のツイッターから)

バーベキューで出たゴミも一緒に放置された

   橋梁の下の草が生える斜面にコンクリートブロックがあり、その一部がL字型などになくなっている。そして、その近くの河川敷には、バーベキュー後に放置されたゴミとともに、ブロックが5つ置き去りにされていた。

   これらの写真は、高知河川国道事務所の公式ツイッターで2021年8月19日に投稿された。

   ツイートでは、ブロックを台座に使った人たちがいたとして、「ブロックは堤防の一部であり、水害から住宅地を守る大事な役割をしています。各地で水害が発生し、物部川周辺でも雨が続いているような状態です。このようなことは絶対にやめてください」と訴えている。

   この投稿は、2万5000件以上もリツイートされ、「これは本当にない」「最近マナーの悪い人間増えたな...」「刑事事件として扱って貰った方がいい」といった声が相次いでいる。

   国道事務所の河川管理課は20日、バーベキューに使われたブロックを職員が見つけたのは、16日の10時ごろだったとJ-CASTニュースの取材に答えた。グループがバーベキューをしていたのは、14、15日の土日ではないかという。ブロックは、斜面から8個剥がされていたといい、L字型など2か所で被害に遭ったのは、外しやすいところを選んだのではないかとみている。

   ブロックを剥がしたグループは、ライブカメラなどで特定できているのだろうか。この点について、河川管理課は、取材に対して、こう答えた。

ライブカメラでは遠くて不鮮明のため、グループを特定できず

「確かに、カメラは設置されていますが、バーベキュー場所などは遠くて鮮明に見えず、ピンポイントでは分かりませんでした。ビニール袋に入ったゴミや炭などが残されており、所有者名などを探しましたが、なかったですね。当日の目撃情報なども、ツイート後にも寄せられていません」

   剥がされたブロックは、網にブロックを接着したブロックマットという製品の一部だという。マットは、地面に鉄製のピンを差し込んで固定してある。腕力のある人なら、素手でもこじりながらブロックを引っ張ると剥がせるのではないかとした。道具を使った可能性もあるという。剥がされたブロックは、今後接着剤を使って貼り付けたいとしている。

   ただ、堤防には、川の流れで堤防の土が削られることを防ぐための厚いコンクリート護岸が地面の奥にあるとした。マットは、橋梁からの雨垂れで、斜面の芝生が削れて地面がむき出しになって穴が開くのを防ぐために設置してあるそうだ。

   バーベキューをしたグループは、器物損壊や不法投棄のほか、河川の構造物を壊した河川法違反の可能性があるとした。ただ、指紋などの証拠が出ないケースが多く、被害届の提出や刑事告訴はまだ考えていないとしている。

   国道事務所では、平日は職員が河川敷を毎日パトロールしているが、土日は巡回する人を雇うのが難しいため、パトロールをしてないという。今回の件については、8月20日に南国署に情報提供し、同署は今後パトロールを強化する方針を示したそうだ。

   なお、放置されたゴミは、しばらく置いておき、グループが撤去しなければ事務所で片付けるという。河川敷は、自由使用になっており、バーベキューは特に制限がないとしている。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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