ウマ娘漫画「シンデレラグレイ」も快進撃、累計150万部突破 ゲームとは異なる「魅力」

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競馬史をなぞりつつ、オリキャラも続々登場

   「ウマ娘」のコミカライズ版としてはマンガアプリ「サイコミ」上で連載されていた「ウマ娘 プリティーダービー -ハルウララがんばる!-」(2016)、「STARTING GATE! -ウマ娘プリティーダービー-」(2017~2019)、4コママンガ「うまよん」(2018~2021)、またアンソロジーコミックとして「ウマ娘 プリティーダービー アンソロジーコミックSTAR」(2021年刊行)があるが、オグリキャップが主人公なだけあって、登場するウマ娘のモデルが活躍した時代は「シンデレラグレイ」が最も古い。久住さんのシャープな作画と杉浦さん・伊藤さんによるシナリオで迫力あるレース描写が際立ち、スポ根要素も持ち合わせている。ゲームアプリやアニメ版でのイメージとはかなり異なった鬼気迫る表情・言動を見せるキャラクターがいることに驚くトレーナー(「ウマ娘」プレイヤーの通称)もいるかもしれない。第4巻の表紙を飾ったのはサクラチヨノオーだが、表紙で見せる同キャラクターの表情をゲームアプリ版でのイラストと比較してみるとギャップがうかがい知れよう。

   考証の細かさの一例として、競馬のジャパンカップでは海外馬も出走するが、「シンデレラグレイ」のジャパンカップも史実同様に海外からもウマ娘がレースに出走、本作のみのオリジナルキャラクターが多く登場し、名前が違ってもそれぞれにモデルとなる実在の馬がいる。彼女たちのレースにおける心理描写もしっかり描き込まれ、多くのキャラクターに興味が湧きそうになるだろう。

   史実のオグリキャップは1990年12月の有馬記念まで現役で走ったが、「シンデレラグレイ」のストーリーは笠松競馬在籍時から中央競馬に移籍した1988年の競馬史をなぞっている。ウマ娘のオグリキャップの戦歴はどこまで続くのか、ウマ娘ファン・競馬ファンともに目が離せない展開がまだまだ続きそうだ。

(J-CASTニュース編集部 大宮高史)

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