10月21日以降の実施なら「そのこと自体、政権与党が大きな政治責任」
こういった動きに野党は警戒感を強める。立憲民主党の枝野幸男代表は21年8月18日の会見で、10月21日以降に総選挙ができるように読めることを「憲法のバグ」と表現。任期内の総選挙実施を求めた。
「確かに憲法の規定を細かく読めば、10月21日以降に総選挙を先送りすることは、形式的にはできるように読めるが、基本的には、私は、あれは一種の『憲法のバグ』だと思っている。任期がはっきりしている以上、任期満了前に総選挙を行うというのは総選挙の日程を決めうる立場にある政府・与党の責任であり、10月21日以降にならないと総選挙ができないという状況であるとすれば、そのこと自体、政権与党が大きな政治責任を負わざるを得ない」
国民民主党の玉木雄一郎代表も同日の記者会見で、「憲法上いろいろな解釈があるが、原則は与えられた4年の任期が終わるまでに、きちんと次の権限が付与される投開票を迎えるのが筋だと思う」。さらに、
「その(任期の)範囲の中においては、与野党がきちんと話し合いをして、これからの政治スケジュールを今のうちからフィックス(確定)した方がいいと思う」
とも話し、任期内で最も遅い日曜日にあたる10月17日の投開票が望ましいとの考えを示した。その上で、日程を事前に決めることで、ワクチン接種を行う地方自治体にとって作業の予測可能性が高まるとして、
「そうした選挙をするのも、コロナ禍という特殊な状況の中では、むしろ国民が求めるひとつの姿ではないか」
と話した。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)