衆院解散が迫る中、立憲民主党は2021年8月18日、次期衆院選向けのポスターを発表した。枝野幸男代表が街頭演説する写真に「変えよう。」のキャッチコピーを重ねたもので、政権の選択肢としての立ち位置をアピールしたい考え。
08年の米大統領選はバラク・オバマ氏が「チェンジ」(変革)を訴えて当選。キャッチコピーは「チェンジ」にインスパイアされたのか、という質問には、「特段オバマ(元)大統領は意識してはいない」(蓮舫代表代行)と否定した。
ポスター解禁で「政治活動がそのまま選挙活動に突入」
蓮舫氏によると、ポスターはすでに1万2000枚が全国の組織に配布されており、「このポスターをもって、政治活動がそのまま選挙活動に突入すると考えている」。「変えよう。」に込めた狙いを、次のように説明した。
「何が何でも、今のコロナ感染症対策、後手後手に回っている政治を変えよう。説明が全くされていない、言葉のない総理大臣を変えよう。うそとごまかし、改ざん、そして黒塗り、公文書を作らない、歴史に対する様々な後ろめたい行為、そのものを変えよう。我々は、全てを変えたい。その思いを込めて、シンプルに『変えよう。』というキャッチコピーで、新しいポスターを作らせていただいた」
政党ポスターは、正面や前方上方を向くスタイルのものが多いが、今回のポスターでは、都議選で応援演説する枝野氏の写真を使用。横向きのカットを使って「向かい合う」姿勢を強調したといい、枝野氏は
「『いかにも』というものよりも、少しでも、政治に日頃、距離を感じていらっしゃる方に、『あれ?』という感じで振り向いていただければありがたい」
などとアピールした。
政権交代への思いも込める
「変えよう。」には、政権交代に向けた思いも込めた。衆院選の目標について「政権交代なのか、過半数なのか」という質問には、枝野氏は次のように答えた。
「日本は衆院で小選挙区を軸とした制度を取っている以上、最大野党の目標は次の選挙で政権を取ること。その目標以外の目標を持ったら民主主義は成り立たないと思っているので、我々として、しっかりと選択肢があることを示して、政権を変えたい」
オバマ氏からの「インスパイア」については、蓮舫氏が次のように述べて否定した。
「特段オバマ(元)大統領は意識してはいない。特に通常国会を閉じてからの2か月を見ても、とにかく政府の動き、あるいは政府・与党の連携の動きひとつを見ても、『とにかく変えるしかない』という純粋な思い、そしてそれは国民も同じだという思いで、考えてつくったコメントだ」
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)