ペナントレースの後半戦再開を目前に控えた2021年8月11日、球界から衝撃的なニュースが飛び込んできた。北海道日本ハムファイターズの主砲・中田翔の暴行騒動だ。
球団が発表した内容などによると、中田は4日のエキシビションマッチ・DeNA戦(函館)の試合前に、ベンチ裏で後輩の選手と会話していた際に、突発的に腹を立てて手を出したという。
「後輩たちも中田には逆らえないから悩んでいた」
中田は「4番・一塁」で同戦にスタメン出場していたが、被害に遭った選手から事情を聴いた球団は事態を重く見て中田を1打席で交代させ、即時帰宅を命じた。そして、11日に中田に対して、統一選手契約書第17条(模範行為)違反で1軍・ファーム全ての試合の出場停止処分を科したことを発表した。
昨季は自己最多の31本塁打をマークし、108打点で3度目の打点王を獲得。かつては侍ジャパンのメンバーとして国際大会で活躍した実績がある。球界を代表する和製大砲として名をはせ、後輩からも慕われていることで有名だった。
だが、テレビ関係者は「中田のいじりに本気で嫌がっていた選手も少なくなかった」と打ち明ける。
「14年の秋季キャンプで中田が走塁練習中に杉谷拳士の尻にふざけて蹴りを入れたり、ボールを投げたりしていた振る舞いを、コーチが強い口調で指摘した動画が話題になったこともありました。
中田が年を重ねて先輩も少なくなり、目に余る言動や行動を注意する人もいない。後輩たちも中田には逆らえないから悩んでいた。ここ最近のチームの雰囲気は決して良いものではなかったです」