「後世に遊び継がれないのは大きな損失」 伝説的ゲーム「天地創造」の復活に立ち上がった3人の熱意

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制作サイドがアーカイブ化を望む背景

   ―― 小林さんと藤原さんは、どういう想いで署名活動に協力したのでしょうか。

小林: 制作サイドながら、このまま消えてしまうにはもったいない作品、あまりにもみんなの心に強く残っている作品だと思ったからです。先ほどkisatoさんも話していたように、人生観や死生観も学べるゲームで、子供のころに体験した大人が今の子供たちにプレイしてもらいたいという声をツイッター上で見て、引き継いでいかなくてはいけない作品なんだなと思いました。
藤原: 作った側としてはリメイクされるべきとか、そんなことはさらさら思っていません。しかし「天地創造」は当時の制作にかかわった人達にとって、一番いい時期に一番いい環境で作業できた奇跡的な作品なんじゃないかと思っています。同作以降はハードが変わり、ちゃんとしたものを作ろうとしたら莫大なお金が必要になってくる世界になりました。
「天地創造」は小さなビルの中で、みんなで学園祭のような気分で作れた最後の作品だったんじゃないかなと思います。

   ―― 当時の空気感を残したいという想いもあるのですね。

藤原: そうですね。「何で成果物が消えなきゃいけないのか」という疑問があります。 また、同作に関する何かをやろうとしたときに、なぜ許可が取れないのかという疑問もあります。
小林: 関係者が何もできないのをどうにかしたいという想いが3人にあります。

   ―― 関係者が何もできないというのは。

藤原: 音楽については、美代子さんは当時クインテットの社員だったので、権限は会社にあり、「天地創造」に関する音楽活動をしようと思っても自由にできない現状があります。
しかしゲームを開発したクインテットという会社自体は休眠中と聞いています。クインテットが復活するかどうかも分からないですし、立ち上がったら解決するという問題でもないと思います。何が問題なのか、これから探っていくつもりです。
署名運動のアーカイブ配信とは、現行機種への移植配信を指します。と同時に権利者の権利を守るための手続きでもあります。当時はゲームの世界がここまで広がるとは思っていなかったので、現場だけの契約でやっていました。この曖昧な契約を解消し、再契約をした上で移植を実現したいと思っています。
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