北朝鮮での放送権を持つのは韓国SBS
その後、北朝鮮は五輪について沈黙を続けた。唯一といっていい反応が、東京五輪の聖火リレーのルートマップに島根県の竹島が日本領として掲載されたことに関するもので、
「われわれの固有の領土を強奪するために神聖なオリンピック運動の理念と精神も汚す日本スポーツ界の破廉恥さが、極に至っている」
などと、組織委などを非難する北朝鮮オリンピック委員会の談話を7月17日に国営メディアが報じていた。
北朝鮮がどのように映像を入手したかも不明だ。ただ、国際オリンピック委員会(IOC)の11年の発表によると、韓国のSBSテレビが18年の平昌、21年の東京、22年の北京、24年パリの4大会について、韓国と北朝鮮での放送権を獲得している。過去の大会では、SBSがアジア太平洋地域の放送局が加盟する国際組織「アジア放送連合」(ABU)を通じて北朝鮮側に放送権を提供したことが報じられており、今回も同様のルートで提供された可能性がある。
リオ五輪では、北朝鮮はウエイトリフティング、体操、射撃、卓球でメダルを獲得している。サッカー以外にも、これらの競技が放送される可能性もありそうだ。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)