もともと不要不急は本人判断
後者の自粛について、五輪関係者は入国後14日間、競技場や練習場、宿泊場所以外への外出が原則禁止であるが、バッハ会長は14日を経ているのでその適用はない。
そもそも自粛とは、英語でいえば「voluntary restraint」なので、もともと不要不急は本人判断である。何を今更言っているのか。
なぜ日本では移動について自粛なのか。それは移動の自由は基本的人権として憲法で認められている(22条)ので、その制限のためには、公共の福祉では不十分で、緊急事態条項などの憲法上の規定が必要だからだ。公共の福祉でそれを制限するのは危険なので、先進国では緊急事態条項があるが、日本では憲法改正しなかったのでその条項はない。日本で「ロックダウン」が行えないのも同じ理由だ。
自粛やロックダウンを議論していくと、憲法改正にぶち当たる。なので、改憲反対勢力には不都合なので、自粛やロックダウンはまともには取り上げられないだろう。
丸川大臣の発言は、筆者としては興味深かったが、あっという間に消えてしまった。