東京五輪閉会式のテレビ中継に対して複数の韓国メディアが不満をあらわにした。
閉会式は2021年8月8日に東京・国立競技場で行われ、大会に出場した各国選手らが参加した。
旗手には近代五種「銅」の全雄太
韓国メディアの報道によると、閉会式に先立って大韓体育会は選手4人、役員30人の合計34人が参加すると明らかにし、旗手には近代五種で韓国に初のメダルをもたらした銅メダリスト全雄太(チョン・ウンテ、26)が抜擢された。
複数の韓国メディアが指摘したのは、閉会式で各国旗手が入場するシーンだ。
日本とギリシャの旗手が並んで先頭で入場し、後続の各国旗手はそれぞれ競技場中央に設置された舞台を円形に囲むように入場した。韓国の旗手を務めた全は、ほぼ最後尾での入場だった。
テレビ中継では、入場する旗手をアップにして紹介していった。だが、全が旗手の輪に加わる寸前に中継は引きの画面となったため、全のアップがテレビに映ることはなかった。
地元放送局司会「韓国の選手を見たいが見当たらない」
韓国メディア「スポーツソウル」(WEB版)によると、韓国の視聴者は地元のニューヒーローが入場するシーンを楽しみしていたが全く映らなかったとし、その後も中継では韓国選手団の姿が見られなかったと指摘した。
また、中央日報(日本語WEB版)は9日、閉会式の中継画面で韓国チームの姿が丸ごと抜けていたとして、「韓国パッシング(外し)」の論争が大きくなった、と伝えた。
中央日報によれば、映像では閉会式で各国選手が競技場で一緒に踊る場面でも韓国選手は見えなかったといい、現地で中継した韓国放送局の司会者は「韓国の選手を見たいが見当たらない」と慌てたという。
韓国が今大会獲得したメダルは、金メダル6個、銀メダル4個、銅メダル10個だった。