「このチャットはお客さまから回答がないと150秒で自動的に切断されますのでご注意ください」
消費者が企業などに気楽に相談できる「チャットサポート」で、不可解な体験をした――。こう訴えるインターネットユーザーの投稿が注目を集めている。
「いきなりの予期せぬ切断」
投稿したのは、ツイッターユーザーのなるおさん。
ゲーム機「プレイステーション4(PS4)」に関するチャットサポートでの体験を、2021年7月下旬にツイッターで共有すると、多くの関心を集めた。
なるおさんはJ-CASTニュースの取材に、ことの顛末を次のように説明する。
所有するPS4がネット接続できなくなってしまい、PS公式サイトのチャットサポートに解決方法を尋ねた。まずは症状や使用環境に関するヒアリングがあり、それに対して回答。するとオペレーターから「症状について確認いたしますので、しばらくお待ちいただけますでしょうか」と連絡があり、返事をしないと150秒で自動的に切断されてしまうと告げられた。
なるおさんが「こういうときに『はい』と返信しないと接続が切断されてしまうのでしょうか」と尋ねると、オペレーターからは「ご不便をおかけしまして申し訳ございませんが、さようでございます」と返事がきた。その後オペレーターが確認作業を進めながら「少々お待ちください」と連絡するたびに、なるおさんは150秒以内に「はい」と返事を求められた。
"150秒ルール"に従いやり取りを重ねたものの、なぜか突然切断されて終了してしまった。
「先方からの問いへの回答入力中、いきなりの予期せぬ切断。心がポッキリ折れました(笑)」
なるおさんは「先方の故意ではない」と理解を示しながらも、予期せぬやりとりで気疲れしたと振り返った。
会社側の見解は
なるおさんは、時間をおいてからあらためて問い合わせした。
「オペレーターが初回とは別の方だったので、案内の内容も初回とは異なり、PS4を使った指定の操作や画面撮影の依頼が何度かあったのですが、150秒縛りを回避しながら、それらを進めなければなりません。PCとPS4が離れた場所にあったこともあり相当慌ただしく、トラブルを抱えている身としてはメンタル的にキツイなと思いました(笑)」
こうしたステップを踏み、ようやく問題解決したという。
なるおさんは、ツイートした理由を「お互い忙しくて困っちゃうね、という滑稽さを共有したかった」と述べており、対応を非難する意図はないとしている。
ツイッター上では面白がる声や疑問を持つ声とともに、他社でも同様の体験をしたとの反応も散見される。
PSを展開するソニー・インタラクティブエンタテインメント広報は8月4日、J-CASTニュースの取材に、上記の仕様の意図について
「より多くのお客様からのお問い合わせにスムーズに対応するため、継続的な改善と見直しを行っております。なお、セッションタイムアウトした場合も切断されたことをお伝えいただければ、内容によっては以前のお問い合わせを確認できる場合がございます」
と答えた。
なお、現在は切断までの時間を360秒に延長したという。