なぜJR東は磐越西線で「電車運転」をやめるのか 過疎化する地方路線の未来に向けた試金石に

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「非電化」のための条件は?

   では、今後同様に電化設備を撤去し、電気式気動車やハイブリッド車で運転される可能性がある区間はどこが考えられるか。条件としては、

・電車運転ではコストパフォーマンスが悪いほど本数が少ない
・電車の優等列車や臨時列車が走らず、普通列車だけの運行
・電気機関車が牽引するJR貨物の貨物列車も走らない

が該当するだろう。このような条件を満たすJR東日本エリアの線区には、

奥羽線新庄~大曲間(山形県~秋田県)
信越線安中~横川間(群馬県)
越後線柏崎~吉田間(新潟県)
弥彦線全線(同上)

などが挙げられる。

   奥羽線と信越線はかつて長距離列車が走る幹線だったが、新幹線の開業で旅客の動きが変わり、この区間は地域輸送だけのローカル線になっている。弥彦線と越後線は1980年代に電化されたものの沿線の過疎化で乗客は減っている。会津若松~喜多方間で実績を得られれば、非電化区間の拡大もあり得るだろう。既存の非電化区間を走る気動車も置き換えて車両を統一すれば運用も効率化できる。電車と気動車双方の特色を持つハイブリッド車両が地方線区のエースとなる時代が来るかもしれない。

(J-CASTニュース編集部 大宮 高史)

   (2021年8月7日18時10分追記)画像キャプションの一部を修正しました。

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