東京五輪男子体操で2冠を達成した橋本大輝(19)の「人間性」に称賛の声が相次いでいる。
男子種目別鉄棒決勝が2021年8月3日に有明体操競技場で行われ、15.066点をマークして優勝した。個人総合に続いて2つめの金メダル獲得で五輪2冠を達成した。
橋本「航平さんをずっと目標にしてやってきた」
今大会、日本代表チームをけん引した橋本は、個人種目で2つの金メダル、団体では銀メダルを獲得し計3つのメダルを手にした。個人種目の2冠は、84年ロサンゼルス五輪の具志堅幸司以来37年ぶりの快挙だ。
種目別の鉄棒では、この種目に専念した内村航平(32)が予選でまさかの落下で決勝進出を逃した。橋本にとって憧れの先輩であり、体操界のレジェンドの予選敗退はファンに大きな衝撃を与えた。
橋本は鉄棒の表彰式後のインタビューで改めて内村への思いを語った。
「航平さんをずっと目標にしてやってきたので、まだ(内村を)越せているか分かりませんけど、間違いなく(内村が)この場にいたら金メダルを取ってくれると思うので、早く追いついて追い越せるように頑張りたいと思います」
個人総合優勝後SNSに誹謗中傷メッセージ
五輪2冠を達成しても奢ることなく先輩への敬意を忘れない橋本の姿にツイッターでは「人間性も金メダル」と、その人柄を絶賛する声が上がり、「伝説が始まった」「内村さんへの言葉に感動もらいました」「日本に感動ありがとう」「これからも奢らずに勝ち進んで」との声もみられた。
橋本は個人総合決勝で優勝した後、誹謗中傷とみられるメッセージがSNSに寄せられていることをインスタグラムで報告し、「東京オリンピックという舞台で疑惑の判定となってしまう演技をしてしまったことは申し訳ありません」とコメントするなどSNSでの「非礼」にも誠実な対応をみせ話題を呼んだ。