東京オリンピックの陸上男子走り高跳び決勝で「2人同時金メダル」に輝いたムタズエサ・バルシム選手(カタール)が2021年8月2日、インスタグラムを更新。もう1人の金メダリスト、ジャンマルコ・タンベリ選手(イタリア)と2人でのメダル表彰式の様子を写した動画を公開した。
金メダルのふたりともいい笑顔
バルシム選手とタンベリ選手は1日の決勝で、それぞれ2m37の高さをすべて1回で成功させ、次ぐ2m39はいずれも3回ずつ失敗した。本来であれば決着がつくまで競技を続ける「ジャンプオフ」によって金メダルを決めるのだが、2人は大会側との協議の上でこれを断り、金メダルを分け合うことにしたという。
バルシム選手は2日、インスタグラムのストーリーに表彰式の様子を写した動画を公開。「金メダリスト、オリンピックチャンピオン カタール・イタリア」として、2人の名前がコールされると、2人は顔を見合わせて固い握手を交わし、壇上で互いに手を高く掲げあった。
自らメダルを受け取る方式の東京五輪だが、2人は互いにメダルを贈り合った。タンベリ選手が金メダルを手に取ると、バルシム選手の首にメダルをかける。バルシム選手も同様にタンベリ選手の首に金メダルをかけると、2人は抱き合って互いの快挙を祝した。
自らの首にかかる金メダルを確かめたタンベリ選手が「オーマイゴッド!」と感極まって屈み込む様子もある。
ストーリーでは、ふたつの金メダルを写した写真のほか、世界各国から寄せられた2人のファンアートがシェアされている。
「めっちゃ嬉しそうなの こっちもすごく嬉しくなる」
報道によれば、オリンピックで陸上競技選手が金メダルを分け合ったのは、1912年のストックホルム五輪以来109年ぶりだという。
表彰式を見た日本のツイッターユーザーからも、互いの健闘を称え合い世界一の称号を分け合う2人の表彰式に感動したという声があがっている。
「走り高跳びの表彰式、感動的だな~ 金メダルのふたりともいい笑顔 お互いにメダルをかけ合うのもイイね!」
「高跳びの表彰式泣いた」
「走り高跳びのメダル贈呈セレモニーめちゃええやん、1位に2人並ぶのはなかなか見られないよなぁ。カタールの選手もイタリアの選手もお友達ってのがいいね」
「男子高跳びの表彰式、金メダルが2人いるから、一方が一方にメダルをかけてあげることができるのか。素晴らしいな」