Togetter社が解説する「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド」<出張版>
ツイートまとめサービスTogetter(トゥギャッター)を運営しているスタッフがTwitterで話題になった話題を厳選し、考察するコラムの第12回です。今回のテーマは「ピクトグラム大喜利に見るTwitterのバズ構造」です。
東京2020オリンピック競技大会(以下、東京五輪)の開会式をきっかけに、さまざまな「ピクトグラム」がTwitterに投稿されているのをご存知でしょうか?一連の流れを解説していきます。
国内外でピクトグラム連続パフォーマンスが話題に
東京五輪の開会式で、今大会で使用される「スポーツピクトグラム」を人力で再現するパフォーマンスが行われ、国内外で話題に。記者会見にもピクトグラムさんが登場したことや、「中の人」であるパフォーマーにも注目が集まりました。
<「天才的ローテク!」「金メダルあげたい!」 #Tokyo2020 開会式のピクトさんが海外のツイッタラーにも大人気 - Togetter>
<「速報:ピクトグラムさんが記者会見にいます」シュールな光景→会見途中で「中の人」が紹介されてました - Togetter>
「ピクトグラム大喜利」が一気に流行る
そして印象的だったこの開会式でのパフォーマンスをきっかけに、さまざまなピクトグラムを自作してTwitterに投稿する人たちが出現。「育児あるある」や「IT業界あるある」、「猫を愛でる様子」などがバズり、その後もさまざまな切り口のピクトグラムが投稿され続け、大喜利状態となりました。
<子育て中のパパママの奮闘ぶりを忠実に伝えるピクトグラムが秀逸「アスリート感がハンパない」 - Togetter>
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<"猫をなでなでする"ピクトグラム→腕に覚えがある飼い主たちは沸き立ち、抱っこ拒否勢が悔しがる「競技人口多そう」 - Togetter>
Twitter大喜利になる3つの要素
同じような事例として、2019年にはニュースなどでよく見かける「再現CG」が簡単に作れる「再現CGメーカー」で作成したネタ画像をツイートすることが一時ブームに。また、2020~2021年には人気コミック『鬼滅の刃』に出てくる通称「無残様のパワハラ会議」や「柱合会議」のセリフをテーマに沿ったネタに改変したコラージュ画像の投稿が多く見られました。
<#再現CGメーカー ニュースでよく見かける事件を再現したCGを作ることができるアプリによる皆様の作品集 - Togetter>
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今回の「動くスポーツピクトグラム」も、開会式のパフォーマンスによりたくさんの人に認知されたことをきっかけに、無限の可能性を秘めた大喜利に昇華されたと言えるでしょう。
Twitterには「話題になったもので大喜利ツイートを投稿する文化」が根付いていますが、ブームになるためにはたくさんの人の参加を必要とします。大きなバズを生んだピクトグラムや再現CG、鬼滅コラ画像に共通する点として下記の3つが挙げられます。
(1)多くの人に共通認識がある(視聴者の多かった五輪開会式、誰もが見たことのある再現CG、大ブームになった鬼滅)
(2)マネのしやすいフォーマット(比較的簡素なデザインのピクトグラム、再現CGメーカーの存在、文字だけ改変すれば成り立つ鬼滅コラ)
(3)ネタの方向性が柔軟(育児や仕事、TV番組などどんなネタでも成り立つ)
以上、Togetterがお送りする「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド出張版」でした。次回もお楽しみに。