大坂なおみに「日本人なのか?」...豪紙が五輪最終聖火ランナー「不適任」指摘 各国メディアで批判

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尋ねるべきは「誰なのか」

   28日には、オーストラリアで展開するメディア「The Conversation」が、この問題に言及する記事を配信した。記事のタイトルは『Yes, Naomi Osaka is Japanese. And American. And Haitian』(ええ、大坂なおみは日本人です。アメリカ人です。ハイチ人です)。スワントン氏の記事『How Japanese is Naomi Osaka?』に対する「アンサー」とみられる。

   記事の執筆者は、豪クイーンズランド大学で日本文化を研究するイーファ・ウィルキンソン氏。同氏は「大坂なおみは2020年東京オリンピック開会式で大釜に火をつけた。この栄誉は世界に重要なメッセージを送りました。大坂は多様化する日本を代表しています」と主張。スワントン氏とは対照的に、大坂選手の最終ランナー起用を評価した。そして、こんな問いを投げかけた。

「彼女が本当に日本人なのか疑問に思う人もいます。代わりに私たちが尋ねるべき質問は(大坂なおみは日本人なのか、ではなく)大坂なおみとは誰なのかということです」

   ウィルキンソン氏は、日本・アメリカの二重国籍だった大坂選手が、19年に日本国籍を選んだ背景などに迫ったNetflixのドキュメンタリー『Naomi Osaka(大坂なおみ)』の内容を引用した。

「ドキュメンタリーの中で大坂は、日本国籍を取得することは当然の決断だったと語っています。『14歳のときから日の丸を背負ってプレーしていました』『日本のためにオリンピックでプレーすることは、秘密でも何でもなかったんです』」

   ウィルキンソン氏は複雑なバックグラウンドを持ちながらも、アメリカ国籍を放棄し、日本国籍を選んだ大坂選手の声に「耳を傾けるべき」と主張。「アスリートは商品ではなく、スーパーマンでもありません」と訴えた。

   大坂選手は最終ランナーとして聖火台への灯火を終えた直後の24日未明、SNSでこう語っている。

「間違いなく、私がこれまでに経験したことのない最高の運動の成果と名誉です。今の気持ちを表す言葉はありませんが、今は感謝と感謝に満ちていることは知っています。愛してる。みんなありがとう」
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